自然天然森ガール？～アズカバンの囚人(前編)～ (ページ40)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:127,847 hit

40話ページ40

月曜日

闇の魔術に対する防衛術の授業の教室にはリーマス先生が居た

酷く疲弊したような、しんどそうな顔だ

どうにかしてあげられないかな…

それから授業はいつも通り楽しく終わった

授業後、ハリーが残されたのを見て教室を出てすぐの壁に寄りかかって本を読みながら待つ

リーマス先生に話したいことがあるから

多分ハリーとリーマス先生はクディッチの試合での事を話してるんだろう

盗み聞きするのは良くないかと思って聴覚を閉ざして意識を本に集中させる

すると暫くしてハリーが出てきた

ハリ「あれ、A？何でここに？」

『ちょっとリーマス先生に話があって…ああ、大丈夫、ハリー達が何話してたかは聞いてないよ。じゃあハリー、また後で』

そう言ってハリーと別れ、教室に再び入る

リマ「おや？どうしたんだい、A。何か質問かな？ああ、それともこの間言っていた話かな？」

『うん、この間しようと思ってた話。やっぱり二人っきりの方がいいかと思ってタイミング狙ってたんです。…リーマス先生、体調は大丈夫？』

リーマス先生の目の下に出来た隈に手を伸ばす

すると先生がビクリと体を強ばらせたのが分かった

触れられるの、怖いのかな…

リマ「ああ、大丈夫だよ。セブルスが煎じてくれる薬は凄く苦いけどよく効くんだ」

『…そっか、流石セブルス先生だね。私もね、もう少し飲みやすい脱狼薬を作れないかと思ってセブルス先生の監視の元で色々試してるの。上手くいったら先生飲んでくれる？』

リーマス先生は一瞬困惑したように、不安そうに、瞳を揺らした

リマ「脱狼薬…？何のことだい？」

『あ…ごめんなさい。リーマス先生を見てたら分かってしまったの。でもあまり公表したくないのかと思って、だから二人っきりで話したくって…』

リマ「…そうだったんだね。それで、それを知って君はどうする気だい？」

『警戒しないで、先生。先生が望まないなら誰にも言わない。ただ…先生が苦しんでるの見てるだけなのは嫌なの。だから、さっき言った通り薬作りのお手伝いしてるし、飲みやすい薬を作りたいの』

リマ「君は…私が怖くないのかい？本で読んだと言うならば人狼が満月の時どうなってしまうかも知っているのだろう？」

『うん、知ってる。でも怖くないよ。だってリーマス先生は私の大好きな先生だもの』

リーマス先生はさっきから苦しそうな顔をしている

怖がられるのを怖がってるみたい

大丈夫なのに…