自然天然森ガール？～アズカバンの囚人(前編)～ (ページ38)

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38話ページ38

試合がどうなるかなどを気にする考えは頭から消え去り、慌てて方向転換してピッチに入った

選手達の間を縫い、ハリーの元へと急ぐ

ルークはこんな雨風の中でもスピードを上げてくれている

ルークのおかげで何とかハリーが地面に落ちる前に受け止めることができた

校長がハリーの落ちるスピードを遅くしてくれたみたいで、衝撃は少なかった

そして、その瞬間、相手のシーカーであるセドリック・ディゴリーさんがスニッチを取って試合は終了

私はハリーを抱き抱えながらピッチを出た

どうやらセドリック・ディゴリーさんはハリーが落ちたのに気づいていなかった様子で、こちらを見て試合のやり直しを望んでいた

けれど、オリバーも認めるくらいフェアに、ハッフルパフが勝ったのだ

この試合はやり直しもなくハッフルパフの勝利に終わった

ミネ「フローレス！試合に乱入したことは許されません。ですが…大切な友を、１人の生徒を救ったこと、感謝します。しかし少し無茶をしすぎです」

ミネルバ先生に怒られてしまった

確かに試合に乱入するのはダメだった…途中からはただハリーを助けたいという考えだけになってしまっていた

それからハリーを医務室のベッド寝かせて、皆と一緒にベッドの周りを囲むようにハリーが目覚めるのを待った

そして、ついにハリーが目を覚ました

『ハリー！ハリー、大丈夫？どこか痛いところは？』

私が問いかけても何処かぼんやりしている

するとハッとしてハリーは飛び起きた

ハリ「どうなったの？試合は？やり直しなの？」

ああ、そうか…ハリーは試合がどうなったか知らないんだ

皆が何も言わずにいたら察したようだ

ハリ「まさか…負けた？」

ジョ「ディゴリーがスニッチを取った、君が落ちた直後にね。アイツは君が落ちたのを知って試合を中止にしようとしたんだ。でも、向こうが勝ったんだ。フェアに、クリーンに…ウッドでさえ認めたよ」

ハリーは酷く落ち込んだ様子だった

正直に言うと私は試合で負けたとしてもハリーが無事だったのだからそれで良かったと思う

けれど、それを言ってもハリーは悔しいだろうから、今は私が口を出すべきではないよね…

ハッフルパフがレイブンクローに200点差で負け、グリフィンドールがレイブンクローとスリザリンを破ればまだ勝ち目はあるらしい

そして選手達はハリーの安静のために医務室を出ていった