自然天然森ガール？～アズカバンの囚人(前編)～ (ページ30)

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30話ページ30

地下までの道を早足のセブルス先生を追いかけるようにして歩く

『ねえ、セブルス先生。リーマス先生って多分甘いの好きですよね？』

セブ「我輩に聞くな」

『うーん…甘い匂いするし甘いの好きそうだけど…でも、脱狼薬って苦そう…どうにか飲みやすく出来ないんですか？』

その瞬間、セブルス先生の空気がピリついた気がした

セブ「…何の話だ。何故、脱狼薬の話を？」

『何故って…だって先生がさっき持ってたのって脱狼薬でしょう？』

セブ「はぁ…貴様の野生的勘とやらは随分と厄介なものだな」

『リーマス先生を人狼だと思ったのは匂いとか勘によるものだけど…確信を持てたのは本を読んでたからですよ？』

セブ「本だと？ルーピンは貴様に自分の人狼らしい特徴を話してくれでもしたのかね」

『ああ、いや…ボガートが月に変わったこと、先生が持ってきた薬が脱狼薬だったことをふまえてです。脱狼薬については先生に借りた本で読んだから特徴も知ってたし…勘だけじゃ信じてもらえないと分かったから、色々と勉強してるんです』

そう、いつだったかセブルス先生に貸してもらった魔法薬についての本に脱狼薬についても載っていたのだ

私はいつも勘だけで話してしまって、それだけじゃ信じられないと判断されて結果悪い方向に展開してしまうから…

自分自身も、勘だけでは自信を持てない

だから、なるべく多くの知識を得て、それも判断材料に入れられればいいな…そう思って勉強している

そうこうしているうちに地下に着いた

『何の薬を作るんですか？』

セブ「貴様が興味津々であろう脱狼薬だ」

『！お手伝いさせてくれるの？凄く難しいんですよね、脱狼薬って…』

セブ「貴様は脱狼薬を作るレベルには達していないだろうが…材料を刻むぐらいならば出来るであろう」

『ふふ、ありがとう、先生。頑張ります』

それから私は材料を刻んだり道具を出したり…お手伝いをしながらも調合の様子を観察して時折メモを取っていった

手順が多いし、火加減やら時間やらが細かくて本当に難しそう…

その後は曖昧だったところを教えて貰ったり(魔法薬についての質問は意外とすんなり教えてくれる)、私も治療薬が切れそうなのを思い出して作らせてもらったり…

気付いたらもう、皆がホグズミードから帰ってくる時間となっていた

そういえば、校内に知らない人が居るけど、誰なんだろう

害がなければ何でもいいけど…