自然天然森ガール？~賢者の石(終)~ (ページ8)

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101話ページ8

私はパーティーをこっそり抜け出して星の見える展望台に来ていた(立ち入り禁止のとこじゃないよ)

ホグワーツの人は今はみんな大広間に居るし、きっと誰も私が抜けた事には気づかないだろう

『はぁ…やっぱり寒い…でも、星すごく綺麗…』

空を見上げるとそこには一面に星が散りばめられていて、感嘆の息を漏らす

『それにしても…アルバス校長もあんなやり方しなくてもいいのになぁ…皆が喜んでくれるのは嬉しいけど、スリザリンを除け者にするみたいで嫌な感じ…』

最初に発表してくれてれば良かったのになぁ

誰も居ないからと、思うままに一人言を呟く

しかし、ふと誰かの気配を感じた

『？誰かいるの…？』

ドラ「随分とデカい一人言だな」

そう言いながら陰からドラコが出てきた

『ドラコ…どうしてここに？抜け出したの？』

ドラ「それはお互い様だろ。お前こそ優勝したんだし居なくていいのか」

『ああ…ちょっと居心地悪くて。誰も私がいなくても気にしないよ。……スリザリンは納得いかないでしょ、あんなやり方』

するとドラコはきょとんと呆けた顔をしたかと思えば、ふんっと鼻を鳴らして笑った

ドラ「確かに気に食わないな。でもそれがなんだ？まだ6年もある、今後は全部スリザリンが頂くさ。お前はそんな事考えて抜け出したのか？」

『…ふふ、流石ドラコだね。私はあまり寮杯には関心無くて…皆が一緒に頑張ったって事が大事じゃない？だから、だからこそ、コツコツ積み重ねて来たスリザリンに申し訳ないなって…』

私はドラコの方を見れず、綺麗な星空をただ眺めながら話した

ドラ「お前はとんだお人好しだな、そんな事考えたって仕方ないだろ。お前も馬鹿みたいに喜べばいい」

言葉だけ聞けば少し棘のあるように聞こえる

でも、ドラコは柔らかい空気を纏っていた

『……貴方って優しいのね、もっと意地悪なのかと思ってた。もしかして私の事心配して来てくれたの？』

ドラコの方を振り向いてみると、彼の顔は月に照らされ、薄らピンク色に染まっているのが分かった

ドラ「そんなわけないだろ！風にあたりに来たらお前がいただけだ！僕はもう戻るぞ！」

『ああ、じゃあ私も一緒に戻る、行こ』

私は緩く微笑み、固まっているドラコの手を引いた

ゆっくりと大広間へ歩き出す

やっぱり友達っていいものね

その後大広間に戻ると繋がれた手を見て皆は阿鼻叫喚だった

ああ、ドラコ人気者だものね…