58話 ページ8
ハリー達を追って辿り着いたのは、部屋中に棚が置かれた部屋だった
棚には埃を被ったガラスの球が隙間なく置かれている
誰かの声が反響する
知らない人の声だ…でも嫌な感じしかしないことから考えても、やっぱり死喰い人の罠だったのだろう
そうと分かればゆっくりはしてられない
その時
皆の叫ぶ声が聞こえた
「ステューピファイ！」
戦いが始まってしまった
皆を探して私も走り出す
しかし皆バラバラに逃げているようだ…どうすべきか
兎に角相手を倒そうと皆を探すのに夢中な死喰い人に失神呪文を放っていく
勿論大人しく倒れてくれず杖を向けられてしまった
なるべく皆から引き離そう
皆のいない方向へと駆ける
すると何処からともなく目の前に人が現れた
…マルフォイさんだ
ルシ「やめろ、マルシベール！この娘は我が君のものだ」
『私あの人のものになった覚えはないのだけれど』
ルシ「死喰い人に入った時点でその身はあのお方のものとなる」
変な考え方ね
私は勿論、あちら側も私を仲間だとは思っていないでしょうに
いや、今はそんなことどうでもいい
よく見ると皆は合流できたらしい
皆に詰め寄る死喰い人に背後から杖を向けた瞬間
ジニ「レダクト！」
私を含めて死喰い人達は吹き飛ばされた
部屋中の棚が倒れ始め、ガラス球が次々と落下してゆく
皆が一斉に扉まで走るのを見て、私も棚を避けながら慌てて追いかける
同じように扉を潜ろうとしたが、その先に床は続いていなかった
下を覗くと皆揃って落ちてしまっている
咄嗟に呪文集で見かけた呪文を思い出して唱えた
『アレスト・モメンタム！…うん、初めてにしては上出来』
皆が床に叩きつけられる前に一瞬だけ落下が止まり、衝撃が抑えられた
ホッとしたのも束の間
気付いたら死喰い人達は皆を追って下に降りていた
あの飛行術使えたらとても便利そうね…
私もそこへ飛び込み、自身に先ほどと同じように呪文をかけて無事に着地する
ここはベールのようなものだけが置かれた部屋らしい
皆ハリーの持つガラス球に夢中のようで私には気づかない
けれどどちらにしろ一人一人を死喰い人がそれぞれ捕らえているために無闇に手を出せない
あのガラス球はどうやら予言というものらしい
ヴォルデモート卿が欲しがっているらしいそれを、ハリーがマルフォイさんに差し出した
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 127人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：葱 | 作成日時：2020年6月2日 19時
