自然天然森ガール？～不死鳥の騎士団(後編)～ (ページ28)

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5話ページ28

『勿論、こんな所に染まるつもりは無いわ。そして貴方が私を白だと言うのなら、私は貴方のほんの少しでも染められた色を、一緒に背負うよ』

例え貴方が真っ黒に染まっても、一緒にグレーになればいい

本当はドラコの心に少しも黒があっては欲しくないけれど

もし、そうなったとしても大丈夫だから

『黒を救えるのは白だけでしょう？』

きっと貴方をすくいあげるから

ドラ「は…ふはっ、何だそれ…君って本当に…」

ドラコは目を見開いたかと思うと、晴れたように笑った

良かった、彼の笑顔はまだ失ってはいなかった

ドラ「不思議だな、君が居れば何でもできそうな気さえしてくる」

『ドラコは何にだってなれるよ、何だって出来る。大丈夫、貴方は幸せになれるわ』

ドラ「君に言われるとそんな気がしてくる。君は言葉にも特別な力があるのかもな」

言葉に特別な力…

そう言えば、どこかの本で言葉に力が宿るとかいう話を見た気がする

でも私にそんな力があったら…流石に色々山盛りで、私が誰なのか何なのか、よく分からなくなってしまう

でも、大切な人を元気にさせられるなら、それも悪くないな

ドラ「そう言えばA、夏休み中ずっと家に居るのか？」

『ううん、ここから出してもらえるかとかまだ分からないけど…予定では今年も皆と集まるつもりだよ』

そうだ、ヴォルデモート卿に聞いてみないと

…何だかヴォルデモート卿が保護者みたいな立ち位置に感じてしまって少し気味が悪い

ドラ「そうか…」

『ドラコ、寂しい？』

何となく、ドラコの顔が寂しげに見えた

ドラ「君と一緒に居られないのは残念だが、君はここに居るべきでもないからな」

『ドラコも一緒に来る？』

ドラ「はあ？君、どうせウィーズリーの家に行くんだろ？なんで僕があんな所に…」

『ドラコも居たら楽しいと思ったんだけどなぁ…』

それから私達二人は時間も忘れて部屋に篭ってずっとお喋りをしていた

ドラコと二人きりでゆっくりと話せる事なんてあまり無かったから、こんな時でも嬉しかった

ドラ「兎に角、君は早くここを出て安全な所に居ろよ」

『ドラコも成る可く危ない事しないでね。それと、何か困った事とか…助けが必要な事とか…兎に角何かあった時はいつでも頼ってね。貴方は1人じゃないから』

ドラ「ああ、君も僕のこと頼ってくれよ」

『ええ、頑張るわ』

そんな話をしていたらいつの間にか夕食の時間となっていた