自然天然森ガール？～不死鳥の騎士団(前編)～ (ページ41)

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41話ページ41

それからハリーとウィーズリー兄妹に会うことなく、クリスマス休暇を迎えた

ハーマイオニーも家に帰り、1人きりの部屋は凍えそうな程寒く感じた

今年は誰にもプレゼントを送っていない

どこで誰に交友関係を監視されているかわからないし…私のプレゼントがなくとも誰も気にしないでしょうから

読書をしてみたり、宿題を片付けたり、紅茶を飲んだり…

色々してみたものの、恐ろしいほどの静寂に、孤独に、飲み込まれそうになった

…誰もいない寮って、こんなにも静かだったんだ

居心地悪く、寮を出る

セブルス先生かミネルバ先生とお茶でも飲みたいなあ…

しかし、途端に暗い感情に襲われた

死喰い人とか親衛隊とかに加入しただけでも先生方になんて思われてるか分からないのに…私がダンブルドアに抗うと知ったら、知られていたら…？

これは私が自分で選択した道

誰かのせいになんて出来ない

1人で背負わないといけないもの

私、本当に一人ぼっちになっちゃうのかなあ…

『自業自得…苦しい…』

廊下の壁に寄りかかりずるずるとしゃがみ込む

ぼやける視界を無視して俯く

そのせいか気がつかなかった

普通よりも早めの足音が近づく

セブ「ｯ、フローレス…！おい＿」

『セブルス、先生…？』

セブルス先生が焦ったように私の肩を揺らし顔をあげさせた

そのせいで涙が一つ溢れたものの、それきり引っ込んだ

…あれ？涙が、石になってない？

疑問に思いながらも、目の前にいるセブルス先生の存在を思い出して改めて彼の顔を見た

もういつも通りの顔に戻ってため息をついている

セブ「はあ…こんなところで何をしている」

『寮は、静かで…先生方とお茶飲みたいと思ったけど、ちょっと、考え事、してて…』

セブ「子供のように泣いていたらしいが？見るに耐えない顔をどうにかして欲しいものだ。尤も我輩にはなんら関係のないことではあるが」

『ああ…それより先生、なんか焦ってたみたいだけど？』

セブ「…3年前、君を発見してしまったが為に医務室まで運ばされたのを思い出してな。また運ばされるのはごめんだと思っただけだ」

3年前…ああ、例の、トム・リドルの事件の時か

『ふふ、ご迷惑おかけしました。……ねえ、先生、一緒にお茶でもどうです？」

セブ「…押し掛ける以外の方法を覚えたのは評価しよう」

軽い足取りでセブルス先生の後に続く

あんなに寒かったのが嘘みたいに、とても暖かかった