28話 ページ28
その日の夜
部屋に戻ってきたハーマイオニーは何かをコソコソとしまい込んでいたし、どこか楽しそうだった
彼女や他の皆も私に言う気がないのなら態々聞くつもりもない…隠し事を寂しがる権利さえ私にはないもの
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数日後
今度は就寝時間が近づいても戻ってこない生徒が多くなった
ハリー、ロン、ハーマイオニー、フレッドにジョージ…他にも何人か
危ないことをしていないのなら良いけど…
何となく気持ちが落ち着かず、私も寮を出た
行くあてもなく彷徨い歩く
『星でも見にいこうかな…』
階段を上がっていたが、ふと何かに引き付けられるように8階の廊下に入り込んだ
何の気なしに廊下に置かれた石の椅子に座り、冷たい壁にそっと寄り掛かる
すると
何故今まで気付かなかったのだろう
いつもなら気配とか音とかで気付けていただろうに
壁の中に…談話室にいなかった皆や、他にも何人かがいるように感じる
壁に近づいて漸く気付くくらいだし、扉も見当たらない…何かの魔法で隠されている部屋なのだろうか
皆の気配を感じながら目を閉じる
また元通り仲良くしたいなあ…
その時、廊下の奥から誰かがやってきた
アンブリッジだ
アン「あら、Ms.フローレスね？こんなところで何をしているのかしら？」
『ただ1人でボーッとしてたの。これも教育令とやらで禁止されてました？もしそうならごめんなさい』
アン「…いいえ。構いませんわ。ですがもう消灯時間になります、しっかりと寮に戻るように、ふふっ」
ニッコリと広角を上げ、去っていった
あの笑い方はいったい何なのだろうか
でも取り敢えず追い払えて良かった、みんなが見つかったら面倒そうだし
きっとハリーは忍びの地図を見て行動してるだろうから心配は要らないってわかってるけど…
取り敢えず私も退散しよう
私が気づいたって知ったらみんな困ると思うから
寮に戻りベットに身体を沈めながら考える
皆はこれからも定期的に集まって何かやるのかな
三人以上の組織は禁止されてるし、バレたらアンブリッジに何されることか…
隠れながらやっているし、この状況でただ単に皆で遊んでいますってことはなさそうだし…大事な集まりなのだろう
ハリーに嫌われた以上直接協力はできないけど、あの女に気づかれないように手を回すことなら出来るかな…
…自己満足だとしても、私は彼らを守りたい
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作者名：葱 | 作成日時：2020年5月6日 16時
