16話 ページ16
それから何事も無くホグワーツに到着した
大広間に入り、グリフィンドールの席に座る
いつもの3人は…どうやら私からは遠い席に座ったらしい、今は話しかけられそうにないな
それから例年通り組み分けの儀式に移った
例年通りじゃなかったのは組み分け帽子の歌
今までは4つの寮の特性を述べるぐらいだったのに、今年は学校に対して警告を発していた…「ホグワーツ校は危機なるぞ」と…
組み分けが終わると先生方の紹介にうつった
大きな体でどこからでも見えるようなハグリッドの姿がないのがずっと気になっていたけれど、どうやら魔法生物飼育学の先生が変わったらしい
以前も少しだけハグリッドの不在時に教えてくれていた、グレゴリー・プランク先生だ
まさかハグリッドがクビにされるとは思えないし…いつ戻ってくるのだろうか
アル「＿更にご紹介するのがアンブリッジ先生、闇の魔術に対する防衛術の新任教授じゃ」
皆パラパラと小さく拍手を送り、次の話に移る
かと思いきや
アルバス校長の言葉を遮り、アンブリッジ先生が「エヘン、エヘン」と咳払いをして立ち上がった
校長は一瞬驚いたようだったけど、直ぐに優雅に腰掛け、謹聴するような顔をした
今まで新任の先生が…いや、誰であろうとアルバス・ダンブルドアの話を遮るなんてしなかったのにな…
アン「校長先生、歓迎のお言葉恐れ入ります」
少し声を聞いただけで何となく気分が悪くなる
甲高い声は頭に響く
アン「皆さんの幸せそうな顔がわたくしを見上げているのは素敵ですわ！＿エヘン、エヘン、魔法省は若い魔法使いや魔女の教育は非常に重要であると、常々考えてきました。＿＿＿」
咳払いをしたところで話し方が変わった
しっかりとした口調で、暗記したように無味乾燥な話し方だ
そして話が長い
アン「＿＿＿進歩のための進歩は奨励されるべきではありません。バランスが大切です。古きものと新しきもの、恒久的なものと変化、伝統と革新…＿保持すべきは保持し、正すべきは正し、禁ずべきやり方と分かったものは切り捨て、いざ、前進しようではありませんか。開放的で効果的で、かつ責任ある新しい時代へ」
話が長すぎて少し混乱したけれど…
アンブリッジ先生が魔法省の人間だということは遠くに聞こえたハリーの話で知った
つまり、魔法省がホグワーツに干渉する…ということ？
ハーマイオニーの険しい顔から見ても、あまり良い事じゃなさそうだ
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作者名：葱 | 作成日時：2020年5月6日 16時
