自然天然森ガール？～不死鳥の騎士団(前編)～ (ページ13)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:62,868 hit

13話ページ13

ハー「私、少し心配だったの…勿論彼女を信じたいけど…でもAって、普段から言ってたでしょう？自分は誰の味方でも無いって…」

ハリ「それが何だって言うんだ！だからって、僕達の敵なわけがない！」

確かにAは口癖のように言ってた

でもそれは、側に居たい人の側に居るだけだっていうAなりの考え方なだけだ

だから彼女は今まで僕らの側にずっと居たんだ

ロン「おいハリー、落ち着けって…」

ロンが僕を宥めようとしたけれど既に遅かった

モリ「貴方達、こんな所で何をしてるの！」

ウィーズリーおばさんが階段を上がってきたし、下には他の3人も立っていた

フレ「俺達ちょっと皆で夜更かしして話してただけさ、ママ」

ジョ「つい熱が入っちまって騒ぎすぎたのさ。ほら、もう寝るところだよ」

フレッドとジョージが誤魔化しながら僕らの背を押す

ハーマイオニーとジニーは部屋に入るのを少し躊躇っている様子だった

………そこに、Aが眠っているからだろう

部屋に入るとウィーズリーおばさんが部屋の前を行ったり来たりして聞き耳を立てているようだった

僕もロンも大人しくベッドに入り、言葉を交わすこともなく眠りについた

けれど勿論ぐっすり眠ることなんてできなかった

Aが、死喰い人？

何の冗談だ…スネイプはそんな冗談が面白いとでも思ってるのか？

全くナンセンスだ…

でも、まさか、もしかして…万が一にも…Aが本当にヴォルデモート側の人間だったら？

最初から僕に近づいたのは僕を殺すためだったら？

長期間かけて僕に信用させて、上手く誘き出そうとしていたのだったら？

考えれば考えるほど分からなくなってくる

Aが僕の事をずっと守ってきてくれたのも、心配してくれていたのも、全部分かってるはずなのに

でも去年、僕はその手口でクラウチJrに騙され、ヴォルデモートを復活させることになってしまったのを忘れたわけではなかった

アイツは僕に協力して上手く優勝させようとしていた

もし、Aも何か目的があって僕に優しくしてるんだったら…？

家族に酷い目に合わされておきながら、あんな風に人の為に行動できるものか？

人間不信になっても可笑しくはないだろう…愛とか友情とか、そういったものを嫌っていても可笑しくはないだろう…

Aを信じたいのに、真逆の事ばかり浮かぶ

最近の僕は僕じゃないみたいだ

自分自身に嫌気がさす