自然天然森ガール？～不死鳥の騎士団(前編)～ (ページ11)

今日:7 hit、昨日:3 hit、合計:62,866 hit

11話ページ11

そういえば、と思い出しポケットを漁る

私のポケットの中には色々と薬の小瓶がしまわれている

夏休み前にコツコツと研究して作り上げた薬の試作品…勿論セブルス先生に安全性を確認してもらったものだ

まだ完璧とは言えないけど、効果はほどほどで味は悪くは無い…美味しい訳でもないけれど

それを前に座っていたリーマス先生に渡す

『リーマス先生、今度良ければその薬飲んでみてください。まだまだ効果は薄いけどそんなに苦くなくて飲みやすいはず…勿論セブルス先生に確認は取りました』

リマ「これ…もしかして、脱狼薬？君が作ったのかい？」

『うん、セブルス先生のご指導のもと色々と研究してたの。治療薬以外もまともに作れるようになりたくて』

リマ「そうか…ありがとう、とても嬉しいよ。君はセブルスの優秀な助手のようだね」

セブルス先生の助手…きっと彼は足でまといで邪魔なだけだとか思ってそうだけど…

『ふふ、そうなれるように頑張っている所です』

セブルス先生が一年生の最初の授業で言っていたことを偶に思い出す

「死にすら蓋をする技術」

それを身につけたら、何かあった時に大切な人を守れるだろうか

それも含めて、もっと色々と勉強したい

黙々とご飯を食べていたけれど、段々と睡魔に襲われて食事どころではなくなっていった

ハー「A、貴女大丈夫？今にも目が閉じてしまいそうだわ」

『んん、だいじょ…ぶ…』

モリ「あら、随分疲れているみたいね。さあ、もう部屋に行ってお休みなさいな」

そう促されて有難く休むことにした

よろよろと立ち上がり足取り怪しく歩いていると、両腕を誰かに掴まれた

フレ「姫、大丈夫か？」

ジョ「姫の部屋はこっちな」

フレッドとジョージだったらしい

楽々と殆ど力の入っていない体を支えて部屋まで案内してくれた

『ありがと…おやす、み…』

お礼を言ってベッドに倒れ込む

一人になり考えるのはこの夏休みの出来事

ぼんやりした頭ではろくな考えも浮かばない

不死鳥の騎士団がヴォルデモート卿と相反する組織ならば、ヴォルデモート卿に手を貸すと言ってしまった私はここに居ていいのだろうか

セブルス先生は何故、私をここに連れてきたのか

私がヴォルデモート卿の忠実な下僕ではないと信じてくれたから？

それとも、何か他に考えが…？

アルバス校長は私がヴォルデモート卿と会った事を知ってるのかな…

答えが出るはずもなく、意識を手放した