自然天然森ガール？～不死鳥の騎士団(前編)～ (ページ44)

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44話ページ44

Aside

クリスマス休暇が開けるとホグワーツには再び騒がしさが戻ってきた

今ではこの騒がしさが心地良い

授業が始まりまた課題に追われる日々が始まった

そういえばアズカバンから集団脱獄のニュースがあったけど…私の生活はいつも通りだった

変わらず親衛隊としての仕事をこなす

けれど、クリスマスの事で味をしめ、時間が出来ると何かと理由をつけてセブルス先生の部屋に押しかけることが多くなった

勿論門前払いも少なくはない

今日も今日とて勝手に先生の部屋へ向かう

一応授業の際に行ってもいいかと聞いたもの＿＿許可は得てないけれど

寒い階段を降りれば暗闇に見える部屋の扉

ノックしようと手を伸ばした瞬間、扉が勢い良く開けられ中から何かが飛び出してきた

セブルス先生？…なわけがない

ハリ「ｯ!…ごめん」

ハリーだったらしい

戸惑いが滲む瞳を揺らして私を一瞥した後に、すぐに逸らして階段を駆け上がって行った

ハリーに久し振りに声を掛けられたことに場違いなことを分かりつつ喜びが沸き上がる

でも、それよりも、セブルス先生とハリーが二人きりで居るなんて…喧嘩になってもおかしくはない

けれど、喧嘩だったらハリーはもっと怒ったりしてるだろうし…

一応開けられたままの扉を軽くノックしてから部屋の中に顔を覗かせた

『失礼します。今ハリーが勢い良く出ていったけれど、一体何が＿＿…ごめんなさい、タイミングが悪いようだし出直します』

彼もまた、困惑した様な表情を僅かに浮かべていた

セブ「…構わん。入りたまえ」

しかし帰ろうとすると引き止められた

お言葉に甘えて中に入る

『…そうだ、今日は私が先生に紅茶いれます。茶葉が美味しければ不味くはならないはず…先生は座ってて』

言及するのは野暮だろうと、昔よりいくらか成長した頭で考えた

何も言わずにソファに座った先生を見て、紅茶の用意をする＿先生方のように魔法では無く手作業だけれど

先生の前に置くと徐ろにティーカップを取り飲んでくれた

『美味しいですか？』

セブ「…今後は我輩がいれなくとも良いらしい」

『ふふ、先生の為になら喜んで用意しますけれど…偶に物凄く先生のいれる紅茶が飲みたくなるんですよ』

先生は遠回しに褒めてくれる事がしばしばある

最初こそ言葉の表面しか見ていなかったけれど、最近は漸く少しずつ分かるようになってきた

先生の表情が少し緩んだことも、今では気付ける