35話 ページ35
意気込んだのは良いものの、やっぱり夜の見回りは眠くて仕方がない
異性とは距離をおかないとダメだとかアンブリッジが教育令を出していたけれど、私は気にせずにドラコと一緒に廊下を歩いていた
ドラコが私の面倒を買って出てくれたのだ
私が見回る場所を指定したら、ドラコも一緒に行くと言ってくれ、それに加えて他の人はここに近づかないように指示してくれた
ドラコ1人なら足止めもできる
と思ったけど、ドラコはもしかして気づいてるのでは…？
わざわざ他の人を近づけないなんて…
疑問に思いながらも何とか上手くやっていた
でもそろそろ皆帰っただろうし、集中力が切れて眠気が…
ドラ「大丈夫か？ほら、もう寝た方が良い。寮まで送る」
そのドラコの言葉に甘え、彼に手を引かれながら寮まで戻った
しかし、油断していた
寮に入る前に寮生と鉢合わせてしまった
ハリ「A？2人で何してるんだ」
少し息を弾ませたいつもの3人だ
ドラ「ポッター、君には関係のないことだ。おいグレンジャー、Aを部屋まで連れて行ってやれ。…それから、お前達が怪しい動きをしていたら僕が高等尋問官のもとに引きずって行ってやるからな」
ドラコはそう言って私をハーマイオニーへと引き渡した
流石に部屋までは1人で行けるんだけどな…
ドラ「じゃあA、おやすみ」
『送ってくれてありがとう。おやすみなさい』
ドラコを見送って寮へ入ったけど、空気が気まずい…
『じゃあ、おやすみなさい。迷惑かけてごめんね』
3人で何か話でもあるかもしれないし早く退散しよう
ハーマイオニーから離れて階段へと足を踏み出すと、後ろから声を掛けられた
ハリ「君、まさかあんな奴と良い仲だなんてな。尋問官親衛隊にも加入したそうじゃないか、マルフォイの奴とずっと一緒にいられてよかったな」
ハー「ちょっとハリー！」
ロン「でもハリーの言う事も尤もだぜ。それにあのアンブリッジの手先になるなんてな」
ハー「貴方まで…！」
ハーマイオニーに気を遣わせてしまっているようで申し訳ない
振り向いていつも通りに、慣れたように、穏やかな笑みを浮かべて答える
『ドラコをあんな奴と言うのはやめて？それから、私はあの女の言いなりにはならない。…貴方達はそのまま、何も知らないでいて』
そう言い残して部屋へ戻った
巻き込みたいわけでも、恩を売りたいわけでもない
あくまで自己満足だから
誰も知る必要はないの
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作者名：葱 | 作成日時：2020年5月6日 16時
