95話 ページ35
迷路の一番奥、ぽっかりと開けた場所に優勝杯は置かれると聞いていた
けれど…
それらしき場所についても、優勝杯は見当たらない
迷路を上から見渡しても二人を見つけることも出来なかった
優勝杯が盗まれる…？
いや、そんなはず…
優勝杯とハリーとセドリックが一斉に消えた…
思い当たるのは＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ポートキー
そうだ、優勝杯はもしかしたらポートキーだったのでは？それに触れたハリーとセドリックがどこかへ移動した…
有り得ない話では無いだろう
けれど、学校で保管されていた優勝杯をポートキーにするなんて…やっぱり内部の人間、そして優勝杯をここに設置した人間が犯人の可能性が高い…
早くアルバス校長に伝えなければ
ルークにお願いしようと思っていたら、突然迷路が消え、以前の平らなクディッチ競技場に戻った
アルバス校長が緊急事態だと判断して試合を中断することにしたのだろう
こちらに向かってくる先生方の方に駆け寄る
しかし
その瞬間
心臓が鷲掴みされたかのように痛み、息が詰まり、その場にへたり込んでしまった
なに…この感覚…
ミネ「フローレス、どうされたのですか！」
アル「しっかりするのじゃ、A。ゆっくり息を吸うがよい」
先生方が血相を変えて私の周りに集まった
アルバス校長の言われた通りにゆっくりと息を吸い、ミネルバ先生とセブルス先生の顔を見て心を落ち着かせた
『はぁっ、はぁ…すみません、もう、大丈夫…それより、優勝杯がありません…恐らく、ポートキー…』
アル「分かっておる、君はひとまず休むことが先決じゃ。マダム・ポンフリーの所へ」
『いえ、いえ…ハリーとセドリックに何かあったら…私なら、助けられるかも…』
セブ「己が倒れては元も子もないだろう。二人を見つけるまでは何も出来まい」
何も、出来ない…確かに、私には何も…
アル「スネイプ先生の言う通りじゃよ、A。君にしかできないからこそ、今は休むのじゃ」
！そっか…そうだ…今はただ無事を祈るしかないけど…戻ってきた時、怪我をしていたらちゃんと治してあげられるように、今は体力を回復しよう
私は大人しくそばに来ていたマダム・ポンフリーに付き添ってもらい、簡易ベッドに横になった
横になり目を閉じながら祈る
今は、私の涙の石がしっかりと二人を守ってくれることを願うしかない
どうか…どうか、二人を無事に返して…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 104人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：葱 | 作成日時：2020年3月31日 11時
