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44話(新八side) ページ6

「Aちゃんを助けてほしいって、どういうことですか...?」




銀さんは少し悩む素振りをする。




「教えてください銀さん!」


「...新八。お前、前に言ってたよな?テレビ見ながら俺に。最近、江戸に殺し屋が居るって。沢山殺られてるって」


「え?あぁ、はい。言いましたけどそれが一体...」




1度、万事屋のテレビで、江戸を騒がせている殺し屋のことについて話されていた。


その時に、銀さんに恨みを買わないようにと言った記憶がある。


Aちゃんに、殺し屋と何か関係が...?


まさか、Aちゃんが、その殺し屋に命を狙われている?




「ちなみに、Aは命を狙われる側じゃねぇよ」


「え...?」




命を狙われる側ではない?


狙われる側でないというなら...。


ということは...!!




「Aちゃんが、人の命を狙う側...つまり彼女が殺し屋っていうことですか!?」


「あぁ。Aの姉ちゃんが言ってたしな」


「そんな...」




嘘だと言ってほしかった。


彼女がそんなこと...。


そんなことするわけがない...。


いつも無表情だけど、優しい人だ。




「...Aちゃんを助けるって、殺し屋を辞めさせるってことですよね...?」


「...まぁ、そうだな」






なら、それなら、僕は...


彼女を...助けたい...。


きっと、殺し屋をしている理由があるんだ。


あの人は優しいのだから。...きっと。

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作者名:ツヅリ | 作成日時:2020年8月19日 4時

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