42話 ページ4
「...あの子に幸せが訪れますように」
黒髪に、髪を横に束ねている女がいた。
女は、とある少女の幸せを願っていた。
「...きっと幸せになるさ。あの子なら...必ず」
女の隣には、少しくせっ毛な髪に、頭にはアホ毛がピョンと跳ねている男がいた。
男は、不安そうな顔をしている女の頭を優しく撫でる。
男も女と同じように、とある少女の幸せを願っていた。
「私たちは、あの子達を護れなかった。護ることもできないまま死んでしまった」
女はもうこの世にはいなかった。
男も女と同様、この世にはいない。
男と女は、いつも江戸の町を見下ろしていた。
少女が悲しそうな顔で、いつも人を殺めている姿を見ていた。
例え、少女の顔が無表情でも、"親"の目は誤魔化せないのだ。
_____少女は
_____人を殺めている時は、悲しそうな辛そうな顔をする。
_____団子屋で、美味しい団子を食べている時は顔を綻ばせる。
_____
悲しい顔しかしなくなった"自分の娘"が、彼らと居る時、とても幸せそうな顔をするのだ。
これからも一緒に居たら...。
きっと...幸せに......。
「大丈夫だよ。お父さん、お母さん」
男と女を安心させるような声が、2人の後ろから聞こえる。
2人が振り向くとそこには、もう1人の自分たちの娘がいた。
「大丈夫。あの子は幸せになる。あの人たちに頼んだもの」
少女はニコッと笑う。
「そうか。なら、いいんだ」
「あの子が幸せなら私たちは...。」
男と女は安堵する。
「ごめんな。お前を護れなくて...」
「いいんだよ。私はあの子が、Aが幸せなら」
少女は親を恨んでなんかいない。
男と女は、いや、父と母は自分の娘を抱きしめる。
泣きそうな声で言う。
「Aを助けてくれて...ありがとう。陽雪」
「立派なお姉ちゃんになったわね。陽雪」
「...うん」
______あとは、彼らに任せよう。
_____________________________
"守る" って字を、"護る" に変えました。
あと、もしかしたらお話の更新遅くなるかもしれません。
夏休みも終わりそうですし...それに課題が()
すみません...
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 61人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ツヅリ | 作成日時：2020年8月19日 4時
