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『…て、A…起きて？』
「…ん、っ」
優しく身体を揺さぶられながら聞こえる柔らかい声
アパートまで連れてきてくれた涼は結局眠ってしまった私を放置せずベッドまで運んでくれた、っぽい
置いて帰ってもいいはずなのに、そういうとこ涼らしいよね
『A？寝る前にお風呂はいろ？』
「んー…」
付き合っていた頃も酔っ払った私をこうやって甲斐甲斐しく世話してくれてたっけ
あー、すきだなぁ…
封印したはずのその気持ちをやっぱり思い出してしまって声の聞こえる方へ手を伸ばす
涼はそれを拒否せず受け入れてくれて
『…どうしたの？』
「すき、なのになぁ…」
『っ…ずるいね』
正面から抱き締める形でこんなことを言うのはきっと卑怯なんだと思う
でも酔っ払いの戯言だから
だから今日だけは許してほしい
苦しそうに微笑む涼の顔も、私の本心にも、全部気づかないフリして抱き締める腕に力を込める
『…俺、そんなに優しくないよ』
「…そんなこと、なッ…ん」
優しい声色とは反対に降り注ぐように落とされる唇
付き合っていた頃、求められるようなキスをされたことはなかった
…こんな涼、しらない
いつも優しくて、でもそれはみんなに対してそうで、優しさで付き合ってくれてるのが辛くて別れたのに
『…っ、…A…』
「、ぁ…んッ」
啄むようなキスからどんどん深くなっていって境界が曖昧になる
互いの呼吸が荒々しくなってようやく唇が離れるけど、視線は熱を孕んでいてゾクッと身震いしてしまう
でもやっぱり、表情は苦しそうな笑みのままだった
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鈴黎(プロフ) - まっちゃさん» コメントいただきありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです！検討しますね💭 (2022年11月7日 0時) (
レス) id: ce9b284c17 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - 初めてコメントします！内村くんのお話展開が気になりすぎて、、、ぜひ長編待ってます、、！(̨̡ ⸝⸝ᐢ.ˬ.ᐢ⸝⸝ )̧̢ (2022年11月4日 14時) (レス) @page19 id: 9e20ae1596 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴黎 | 作成日時：2022年10月25日 21時
