青春 (ページ8)

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Morimoto

「慎太郎ー！！！」

慎太郎「っわ、！Aか、」

「ご飯、食べないの？」

慎太郎「今行く！」

いつからAと一緒かなんてわかんない。

ママ「今日はAの好きなカレーでした～」

「慎太郎凄いね、いつも正解してる！」

慎太郎「まあな。俺天才だから」

ママ「よく言うわよ、」

夕飯だって、母ちゃんはいつもAの好きなものを作るから俺にはその日の晩飯がなにかなんてすぐにわかる

「あ、慎太郎昨日お風呂洗ってないよ」

慎太郎「は？昨日はAだろ！」

ママ「昨日はパパでしたー」

「うわー、ママお仕置きしといて！」

ママ「任せなさい」

うふふって、2人目を合わせて笑うその顔は血は繋がってないけどはずなのにそっくりだよ。

「じゃあ今日はわたしが掃除してくるね！」

ママ「ありがとう」

ルンルンしながら風呂場に行ったAを見ながら母ちゃんが言うんだ

ママ「 ………どうしたら、気を遣わなくなるのかしら」

慎太郎「捨てられたくないって、そうおもってんだよな」

ママ「わたしたちはAのこと、捨てたりしないのに…… 」

Aの母ちゃんと父ちゃんは事故で亡くなったとかじゃなくて、Aを置いていなくなった

俺らはずっと一緒にいたから何かが変わったと言えば、もっと家族に近くなったってことくらいか。

慎太郎「母ちゃん、Aは俺に任せて」

ママ「あなた達は本当に兄妹みたいね」

慎太郎「兄ちゃんとずっと守り続けてきたんだ、これからもそれは俺の役目だから」

「 …………わたし、慎太郎の重荷みたい」

慎太郎「は、？A？」

「守ってくれなくて平気。慎太郎は好きなように生きなよ」

ママ「ちょっと、A！」

いつから俺らの会話を聞いてたんだろう

俺のちゃんとした意思なのに、どうしてAには真っ直ぐ伝わらないんだろう。

この日、Aが俺らの前に戻ってくることはなかった。