13:心の有無 ページ42
『私がコネシマさん達を変えたと、本当に思っているんですか？』
「は…？」
『彼らをたった1日で私のような者が変えられると、ショッピさんは本気で思っているんですか？』
真っ直ぐショッピさんの目を見てそう問いかける。
依然として彼の手は私の首に当てられたままだが、彼が怯んだ為締められていた首が少し楽になった。
『私にそんな力はありません』
「あるやろ。あるに決まってる。そうじゃなきゃ、あの人らが、心の無いコネシマさんが、あんな顔するわけ…」
食い気味に答えたショッピさんは、再び譫言のように私が彼らを変えたのだと繰り返す。
(あぁ、全くこの人はどうして……)
『私はまだ此処に来たばかりです。皆さんの事も碌に知りません』
そんなショッピさんに耐えきれず、私は彼の呟くような声を遮り言った。
『ですが、それでも、皆さんがお互いにお互いを大切に思っているという事は分かります。コネシマさんにだって素敵な心があるという事も分かります』
「俺達がお互いを大切に…？」
彼らは魔物だ。人間とは違う点ばかり。しかしそれでも、彼らにだって心は存在している。彼ら自身が気付いていないだけなのだ。昨日彼らを見ていてそれがよく分かった。
仲間を庇う心、仲間を思う心、仲間を信じる心。
相手を大切に思う心。
彼らの言動を見ているだけで、それらは伝わってくる。彼らの持つ空気、会話、そして何よりその瞳から。
魔物というものは、素直なのだと思う。感情をそのまま表し、伝えてくる。それは特に、瞳によく見られる気がした。
彼らの瞳は真っ直ぐだ。透き通っていて、濁りなんて少しもなく、思いを率直に映し出している。だからこそ宝石のような輝きを持っているのだろう。
『私のせいで何かが変わったのではなく、彼らが今まで持っていたものが漸く目につくようになった為そう見えた…私はそう思います』
「そんなわけ…」
『自分に向けられた感情というものは、案外気付きにくいものです。何より、元からそれは有り得ないと思い込んでいれば気付けるわけがない』
「…は？あんた、何言って」
これは私の憶測だ。それでも、確信を持って言える。
『何をそこまで恐れているんですか？出会ったばかりの私より、貴方の方が彼らの事をよく知っていると思いますが……それでもまだ目を背けるつもりですか？』
ショッピさんは、何かを強く恐れ、拒んでいる。
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ユドーフ(プロフ) - 怪盗Nさん» ありがとうございます！！！嬉しすぎます...自分の好みが怪盗Nさんにも好いてもらえて良かったです！頑張ります！！！！ (2020年2月19日 18時) (
レス) id: 7bf2f68390 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗N(プロフ) - 控えめに言います。最高です。真面目に私の好きなもの詰め込んでる作品です！更新頑張って下さい！ (2020年2月18日 18時) (レス) id: 0017a7a923 (このIDを非表示/違反報告)
ユドーフ(プロフ) - ルーンさん» ルーンさん…！！発狂寸前だなんて…本当にありがとうございます！！はい！復活したので、また更新していきます！コメント毎回とても嬉しいです！本当に、本当にありがとうございます！ (2020年1月7日 0時) (レス) id: b6d5c53f52 (このIDを非表示/違反報告)
ルーン - コメント失礼しまーす！！ はい…うるさいっすよね。だって一番最初から見てたから＾＾続編来たとき発狂寸前でした…インフルエンザ辛いと思いますが、頑張って治してくださいね！応援します！ (2020年1月2日 2時) (レス) id: 0c6e119b4e (このIDを非表示/違反報告)
ユドーフ(プロフ) - ルミさん» コメントありがとうございます！！そう思ってもらえて良かったです！とても嬉しい言葉をありがとうございます...！はい！！頑張ります！ (2019年12月19日 23時) (レス) id: 9a9478c8c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユドーフ | 作成日時：2019年12月17日 23時
