48話 ページ49
私は桐山さんの
ほのかな笑顔に心引き寄せられた。
ほのかだけど、桐山さんは確かに笑みを浮かべてた。
言葉では表せないけど、
今まで見てた怖い顔が嘘のように朗らかだった。
桐「よしっと…。元気になった。
次…どうする？」
A「…。」
桐「白井…ちゃん？大丈夫？」
A「はっ！すみません、ボーッとしてしまって…。
次どうしましょう？」
いけないいけない。
ダメダメ、桐山さんを困らせちゃ。
A「き、桐山さんはどこか行きたいところありますか？
私は2つ、行きたいところ行かせてもらったので…。」
桐「え…そんな…俺はええよ？
白井ちゃんが楽しければそれでええよ。」
うっ…桐山さん……どうして私にそんなに優しいの？
け、けど、ここは曲げちゃいけない！
A「いーえ！
今度は桐山さんがしたいこと、私もしてみたいですっ！」
桐「っ…。」
私は最後語気を強めてそう言った。
そう言った瞬間、桐山さんは驚いたように目を見開いて、
その後、困ったように頭を掻いた。
あー…私、余計なこと言っちゃったかな…
そう思ったその時
桐「えっと…。
じゃあ…あそこの出店の"肉まん"食べてええ？」
桐山さんが指差した方向を見てみると、
可愛い装飾がついた食べ物を売ってるお店だった。
そこにはここの遊園地のマスコットキャラクターをモチーフにした肉まんが売られていた。
桐「あ、え、えっと…今日、朝ごはん早かったから…
小腹空いて…もうて…。そこのやつ美味しそうやってん。」
そう、口早に言って、俯いた。
私はほっとした。
桐山さんがしたいこと、私に言ってくれたから。
それにしても…
お腹すいたからって、食べる物のチョイスが可愛い。
私はもう…
バイトの時の桐山さんとのギャップに心打たれっぱなしだ、さっきから.…
A「もちろん！確かにお腹空きましたもんね。
私も食べたいです。行きましょう！」
桐「え、ほんま？ありがとう〜！」
桐山さんは、気持ち目が煌めいているように見えた。
これも、バイトでは見たことなかった顔。
ほら…、もう桐山さんにズブズブだ…。
もう…これは…
・
やっぱり、そうなのかもしれない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 469人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あきおーはま(プロフ) - おずさん» お読み頂きましてありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです。拙い作品ですが、更新頑張りますので、よろしくお願い致します。 (2019年10月10日 20時) (
レス) id: 78e54553dd (このIDを非表示/違反報告)
おず(プロフ) - めちゃくちゃキュンキュンきて癒されます！更新楽しみにしています。 (2019年10月10日 20時) (レス) id: bc6c17b8f8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
