35話 ページ35
A「あぁ〜あ…。」
私は思わず、受付の机に突っ伏した。
や、やっと、落ち着いた…。
受付の外までお客様が列をなした見たことなかった…。
土曜出勤初日でこんなにエネルギーを使うとは。
今日は帰ったら、ベッドにダイブだ！
だけどそれを考える前に…。
さっきの発送列でいろいろと失敗続きだった。
各サイズごと重量を量り忘れそうになったことが多々あったり、
物品の計算を間違えそうになったり…
反省点はいくつかあった。
桐「キミ…さ。」
え？誰か私のこと…。
そう思って、突っ伏した顔を上げると、
壁に寄りかかった桐山さんの姿が。
見てみると、目つきは仕事モードでしかめっ面。
多分私…、怒られるんだな…。
そう思って俯いてる私に…
桐「ちょっと…。」
桐山さんは控えめに手招きをしていた。
ついていくと、休憩所にある自販機にお金を入れて…
桐「どれがいい？…押していいよ。」
A「え、いいんですか？」
桐「ん。」
桐山さんのいつもの短い返事。
桐山さんは私に飲み物を奢ってくれたんだ。
A「ごちそうさまです！桐山さん！」
桐「ん。
あ、あれは今度から…、ちゃんと気をつければいいから。」
あの時のことを特に叱ることもなく、
それだけ言って桐山さんも自販機のボタンを押した。
私はその姿に、胸がキュッと締め付けられた。
桐山さん、優しいんだな。
ガタン！ゴロン！
そう思ってると突然、自販機から何か出てくる音が。
桐山さんがそれを取り出した。
取り出したものが…
A「あ、ココア…、ココア、お好きなんですね。」
あの時に一度見たココアだった。
すると、桐山さんから更に意外な一言が。
桐「俺、コーヒー飲めないから…苦くて。」
A「え…。(笑)」
桐「わ、笑うなや…。」
桐山さんは急に戻った関西弁でそう言って、
恥ずかしそうな顔してそっぽを向いてしまった。
そして、慌てた口調で一言。
桐「は、はまちゃん達には…、内緒…やからな。」
A「あ、はい。」
あ…。私、桐山さんと仕事以外の話ができてる…。
そして、桐山さんとの秘密ができた？
そう思った瞬間、嬉しさに相まって心が弾んだ。
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あきおーはま(プロフ) - おずさん» お読み頂きましてありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです。拙い作品ですが、更新頑張りますので、よろしくお願い致します。 (2019年10月10日 20時) (
レス) id: 78e54553dd (このIDを非表示/違反報告)
おず(プロフ) - めちゃくちゃキュンキュンきて癒されます！更新楽しみにしています。 (2019年10月10日 20時) (レス) id: bc6c17b8f8 (このIDを非表示/違反報告)
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