喫 茶 店 . ( j w )

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誰にでもセンチメンタルな気分になる時期ってあるよね。




平日の夕方。人もまばらになってきて気を抜いたら寝そうになる時間帯。





テーブル席で1人座ってぼんやりしてるのはこの前の高校生だった。






高校生とは思えない背中だ…。哀愁が漂ってる。






この前彼女の浮気現場目撃しちゃったから声掛けられない。でも関係しないわけないやん？






桃｢…はぁ。｣






さっきからため息を吐いてはコーヒーを飲んで苦そうな顔をする。何がしたいんだか。






｢あの、ミルクと砂糖いります？｣





桃｢あぁ、ありがとうございます…。｣







礼を言ってまたため息をつきながらコーヒーに入れた。






…






なんやねんあのめんどくさいタイプの男






前はもっと｢俺が払うよ！｣とか｢美味しかったです！｣とか純粋な感じやったやん。






え、人ってしばらく見ない間にこんなに変わるもんなの？






てかミカちゃん？だかリカちゃん？だか結局どうなったん？やっぱ別れた？






｢あの、どうかなさいました？｣






後ろから驚かせないように声をかけた。






すぐ振り返ったその目には涙が溜まっていて…女の子みたい。






桃｢話聞いてもらえません？｣





｢は？｣





桃｢彼女にフラれちゃって…｣





ほとんどわかってたけどいざ聞くとなるとこっちの心が痛いからほんとは嫌やねんけど。




しかも2回ほどしか会ったことないような人間に話すあたり、あざといなあ。





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