喫 茶 店 . ( j w )

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紫｢あー、美味しかった。ここのコーヒー初めて飲んだけどクセなくてええなあ。また来るわ。じゃ｣






｢ありがとうございます、お待ちしてますね｣





最後に私がそう言うと片手をヒラヒラさせて店を出た。





かっこいいような、時代遅れなような…って感じ。






それでも丁寧に感想まで言ってくれて、やっぱりいい人や。






でも気になったことがある。






…コーヒー淹れたの誰？





まさかとは思いつつタイミングを見計らっておじさんに聞いた。





｢コーヒー淹れたの誰！？｣





『それがなあ、試しに流星くんにやらせたらそれがまあ美味しくて、さっきのお客さんのはやってもらってん。』






私が何回やっても使いこなせなかった昔ながらの焙煎機を！？






流星さんが使いこなすなんてありえなくない！？






信じられなかった。





当の本人はぼけーっとしたままフリーズしてるし、ほんまに同一人物？





｢…さっきのお客さん、美味しかったって言ってたで｣





悔しさよりも妬みの方が勝ってるせいで拗ねた口調になってしまったのは言うまでもない。






自分もちょっとは練習しようと思ったけど、流星さんよりスキルが低いとなるとやる気にもならない。





『Aは接客上手やからそのままでええよ。』






そういうことじゃないんだけど…。





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