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「ねじれ先輩可愛かったねー」
「そうだな」
「適当〜」
「るせぇ」
「聞いてた？」
「持田の方が可愛いだろ」
どすっと持田の頭が背中に預けられた。
背中にいられると顔見えねぇからな。
「…勝己くんのばか」
「今すぐそこのフライヤーにぶち込んでやる」
「さすがに入んないよ！！｣
不貞腐れてるのがわかる声で、
俺のTシャツを握り締めてんのがたまんねぇ。
「次どこ行く」
「そろそろ歩けるよっていうタイミング探してるんだけど…」
「降ろすかクソ｣
「おーろーしーてー！」
「降ろしたら見失うだろうが」
「…歩ける｣
「乗っとけ」
「髪の毛もちもちにさせてやる！｣
「髪の毛爆破させて焦がし消したろうか」
「ごめんなさい」
大人しくなったところで、
着いたのはお化け屋敷。
「ここはいんぞ」
「む、無理無理無理無理！！」
「おふたり様入りまーす！おんぶしてまーす！」
「いやぁぁぁっ」
「おい、目あけとけよ」
「無理無理無理無理無理無理」
何があるとかじゃなく、ただびびってんのが
見たいだけ。
俺を掴んでる手がぶるぶる震えてる。
「終わった？終わった？」
「まだだよ。そんな無理なんか」
「さっきから言ってるじゃん！！早く出て！！お願い！助けて！！」
脅かし役の奴らが怖いだろうな。
と思うくらいの持田の悲鳴。
ちっとやりすぎたか。
「早く出んぞ」
「…っ。」
「泣いてんのか？」
返事を返さないってことは泣いてるな。
その教室を出た先で、
受付みたいなヤツにすごい心配された。
「持田」
「…ぐすっ」
「これだから降ろせねぇ」
「おろじで」
「そんなに泣いててどーすんだよ」
「か、勝己くんがいれだのに」
「なんか奢ってやるから泣きやめ」
「ほんと…！？」
「何がいんだよ」
「タピオカと、ハンバーガーと、わたあめと、ギョーザと…」
「フライヤーの油な」
「フライヤー好きだね」
最後まで言い合って、文化祭は終わった。
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作者名：なつなつき | 作成日時：2019年10月28日 15時
