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「減ったんだよ。敵犯罪」
「おう」
「勝己くんたちの成果だよ」
「俺は寝てただけだわ」
「ううん。戦ってたのみたもん」
久々のAの体温に止まらなくなった自分に
軽く自己嫌悪におちいったけれど、
コイツの幸せ発言に全部吹っ飛んだ
「私と重ねた？」
主語がなくても分かった。
俺が助けに飛び込んだガキのことだろう。
あの時、Aが泣いてるのが頭に浮かんだ。
泣いてるAを見たくない、
それだけだった。
追いついた、そう思った時、
後ろの敵が気持ちわりぃ顔をして
こっちに何か撃ってくるのが見えた
避ける暇もなさそうだったから
ガキを俺の下に隠すように抱え込んだ。
庇った腕に何かが刺さった痛みの直後、
頭に衝撃が来て意識が飛んだ。
まさか、2ヶ月も寝てたとはな。
その間にどれだけAを泣かせたのか。
本当に申し訳ない。
「ありがとう。あの子を助けてくれて。私みたいな子、もしくは子どもを亡くした人を出さないでくれて。」
「市民を守るのがヒーローの役目だからな」
「なんか、私まで助けて貰ったような気になった。」
「そうかよ」
「…良かった」
独り言のように漏れたその声を
聞けて良かったと思うのと同時くらい、
「なぁ、結婚しねぇ？」
その言葉が俺から飛び出した。
目を丸くしてるのはAだけじゃなくて俺もだろう
「結構大事なこと言われた気がするのに勝己くんなんでそんなにびっくりしてるの。」
「いや、今言う気は無かった。」
「聞いたことにしていいの？」
起き上がってAをちゃんと抱きしめて、
「泣かせた分笑わせるから、俺と結婚してくれ」
「はい！」
「なんで泣いてんだよ」
「幸せだからだよ…！！｣
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作者名：なつなつき | 作成日時：2019年10月28日 15時
