第25話…寝ている男 ページ25
A視点
剣よし…制服よし…髪もよし…窓よし…火もちゃんと消した…
A「ではゴーストの皆さんあとは頼みます」
後ろを振り返ると先程顔合わせしたゴーストの皆さんがふわふわと並んでいた
ゴーストA「いってらしゃい」
ゴーストB「気をつけていくんだぞ」
ゴーストC「迷子になるんじゃないぞ」
最後のに関しては善処します…
A「昨日は念のために印をつけておいて正解でしたね。これなら迷わず学園には着けるでしょうが校内が不安ですね…まぁ、少しずつ慣れていくしかありません」
しかしどうしたものか…セントラル・カセドラル…つまり200年も過ごした場所でさえ誰かと一緒じゃなければ迷ったというのに…
A「はぁ…」
誰でも良いから方向音痴を治す方法を教えて欲しい…神聖語を覚えるのはできるのになぜ道を覚えるのは苦手なのか…
A「自分の事だというのに理解に苦しみます…」
私はとぼとぼと歩きながらも学園には着いた
A「……ん?ここはどこでしょうか…学園に入った直後に迷ってしまいました…」
あたりを見渡すと植物が沢山ある植物園のような所に居た
A「こうなったら人の多い気配がする所に向かって歩いた方が早いんじゃ……ん?」
誰かいる?気配は1つ…芝生に座って……嫌、寝てる?気配のする方にそっと顔を出すと…そこには獅子の耳と尻尾を生えている男が横たわっていた
A「……………呼吸は安定してますし死んでいるわけでは無いですね。どうしてこんな所に人が寝ているのでしょうか…っというよりこんなとこで寝ていては風邪を引いてしまいます」
私は近くにあった布を持ち上げ埃を叩き男にかけた
A「よく見ればこの人式典…ではなく入学式というものに出ていた人では?」
あの時は黒い服を見にまとい顔も隠されていたからよくわからなかったけど…あの時いた強い気配の1つによく似ている
A「………まぁ、今の私には関係ありませんし良いでしょう…えっと…おやすみなさい?」
その言葉を最後に立ち去ろうとしたが…
獅子の耳を持つ男「オイ」
A「はい?」
後ろを振り返るとさっきまで寝ていた男が体を起こし鋭い目つきで睨んできた
A「なんでしょうか?何か気に触ることでも…あぁ、もしかして私のせいで起こしてしまいましたか?もしそうならお詫びさせてください。えっと…?」
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作者名:氷の妖精姫♪ | 作成日時:2020年12月19日 9時