お手伝い ページ10
家に帰り、早速貰ったお箸を洗う
ナルトが意気揚々と洗いたいと言うので、スポンジに洗剤をつけてやり、洗っている間に冷蔵庫に野菜を入れていく。
いない間、少しでも野菜を食べてもらう為だ。
「出来たってばよ!」
「ちゃんと拭けたかな?」
「うん!」
「よし、じゃあこの布巾でテーブル拭いてからお箸置いてね」
「わかったってばよ!」
フッキフッキーとナルトの歌を聞きながら、手を洗い材料を揃えていく。
玉ねぎ、人参、ピーマン
それぞれをみじん切りにする
忍具の扱いが普段いいおかげか、マジックのようにあっとゆう間だ。
そのみじん切りにナルトの興奮した声が聞こえる。
「拭けた?」
「拭けた!置いたってばよ!」
「じゃあこっちおいで」
「うん!」
ナルトに卵を渡し、ボウルを床に置く。
「ではこれから、ナルトに任務を言い渡します」
「!わはっ!はい!」
「ナルトには卵を2つ渡します。1つはお手本としてお姉ちゃんが割ります。よく見て下さい。」
「はい!」
カンっ、と卵にヒビを入れ、両手で割る。
その単純作業でも、力加減では案外難しいものだ。
「おお・・!キレーだってばよ!」
「注意事項が2つあります」
「ちゅーいじこー!」
「1つ、卵の殻は柔らかいです。握りつぶさないようにして下さい。」
「はい!」
「2つ、殻はこのようにすぐ分解してしまいます。この中に入らないようにしてください。」
「はい!」
「ではナルト、任務、開始!」
「らじゃー!」
まずヒビを入れる・・
のもなかなか難しい
力を入れすぎないようにするのも割れないし、入れすぎても殻が割れすぎる。
小さな手で、可愛い真剣な顔で卵を割る
「あ、ヒビ入ったってば!」
「うん、じゃあボウルに入れてみて?」
「お、おうってば・・」
両手でパカりとふたつに割った卵
綺麗に中身だけが落ちて2つの黄身が綺麗に並んだ
「ふぉ、ふおおぉ!ねーちゃん!出来たってばよ!」
「ナルトー、任務はまだ続いてるよ?もうひとつ、もう一度やってみよう」
殻を袋に入れさせ、もうひとつ渡す。
ナルトは気合いを入れ直し、挑戦する。
パカりと開いた卵は黄身が割れてしまったが、殻は入って無さそうだ。
「あ、割れちゃったってばよ・・」
「大丈夫だよ、混ぜるから、それに殻も入ってないし、任務成功、だねナルト」
「!あはっ!成功だってばよ!」
「よく出来ました!」
ひひっ!と笑うナルトの髪を撫でる。
初めてのお手伝い任務は成功だった
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作者名:ココロ | 作成日時:2022年7月19日 9時