お箸 ページ8
「え・・・」
「ごめんねナルト、だから1週間くらいお姉ちゃん居ないの」
砂への任務のことを話すと、手を繋いではしゃいでいたナルトも落ち込んでいた。
「だから、今日はお姉ちゃんと一緒寝よ？ナルトが寂しいように、お姉ちゃんもナルトと離れるのは寂しいけど、頑張ってくるから」
「・・ん！うん！わかったってばよ！」
「ありがとう、ナルト・・それで、ナルト、食べたいのはなぁに？」
「あ、えっと、おむらいすっての食べてみたいってば！」
「うん、オムライスね、じゃあナルトもお手伝いできるかな？」
「する！」
案の定商店街の目は冷たく、一応Aがいるからか商品は売ってくれるが、態度は悪い。
ここから逆にあんな手のひら返しよく出来たなとムカつきを感じながら歩いているとナルトが声を上げた。
「一楽のおっちゃん！」
「お！ナルトぉ・・？ど、どうしたお前その子」
「ひひっ！俺のねーちゃんだってばよ！」
「ね、ねーちゃん？」
自慢げに言うナルトは可愛い
が、テウチさんの混乱が凄い
「初めまして、月守Aです。ナルトの部屋の隣に越してきたんですが、私も両親がいなくて、弟になってくれたんです。」
「あ、あー！なるほどな、そうかそうか！俺は一楽ていうラーメン屋をやってるテウチってんだ！良かったなナルト！お姉ちゃん出来て！」
「うん！これから俺のれんしゅーの箸買いに行くんだってばよ！」
「れんしゅーの・・はし？」
首を傾げたテウチはこちらを見た
「ナルトのお箸の持ち方が、グーだったので、今のうちに正した方がいいと思いまして」
「！あ、ああ！確かにそういやそうだな・・」
「れんしゅーの箸が終わったらかっこいい箸で食うんだってばよ！」
「ナルトのお箸はあるんです。練習がちゃんと出来ればそれを使うってナルトも張り切ってて・・」
なるほどな・・とテウチは少し悩み、ハッとした顔をした
「ちょ、ちょっと待っててくれっか？！」
「へ？あ、はい・・大丈夫ですけど」
「すぐ戻っからな！」
そう言って走っていってしまったテウチ
「おっちゃん今日変だってばよ」
「そうなの？」
「うん、いつもはぁ、こう、びしっ！と、ズバッ！と言うけどぉ、今日は・・こう・・うーん、ダラーって感じだってばよ」
「あー、なるほど、ハキハキしてるのに、よく分からない感じになってると」
「そう！それ！ハキハキ！」
嬉しそうなナルトを撫でながら、ナルトの話に耳を傾けた
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作者名：ココロ | 作成日時：2022年7月19日 9時
