イタチと ページ46
夜、嫌な予感を感じ、ナルトを部屋にいるよう言いつけて、足早にその場所に向かえば、そこには血にまみれたイタチが居た
遅かった
あの時、行ってらっしゃいと見送ってからイタチの姿を見ていなかった
それはきっと引き金だったのか、目が変わっていた
「・・イタチくん」
「A・・」
「・・・サスケは？」
指を刺したのはあの楽しかった居間
両親に重なるようにいるサスケ
「お前は・・分かっていたのだな」
「・・・まあ、ね・・」
「俺を・・殺すか」
「それをして私になんの得があるの」
「そうだな・・サスケを・・頼む」
そう言ってイタチは闇に消えた
夜空を見げ、月を見る
「・・・・イタチくん、どうか、無理はしないようにね・・」
Aはサスケの背中に手で触れる
「サスケ・・」
「姉さんっ、父さんと母さんがっ！あいつはっ！」
泣いている目は、写輪眼へと変わり、恨みの顔に溢れていた
「うん・・ごめんね、間に合わなくて」
「うっ、うわあぁぁ！！」
泣き喚くサスケを、ただただ、抱きしめることしか出来なかった。
眠ってしまったサスケを家に連れ帰る。
驚いたナルトを宥め、血で汚れた服を脱がせてベットに寝かせた
「・・・サスケ、どうしたってばよ・・」
「・・ちょっとね・・ナルトもそろそろ寝なさい」
「うん・・」
「・・・サスケの隣で寝ててもいいよ、私は火影様の所に行かないとだから」
「・・うん」
心配そうにするナルトを撫でて、ベットに入らせた
軽く身支度をして、火影屋敷に向う
もう夜も遅いと言うのに火影室には明かりがついている。
ノックをすれば返事が帰ってきた
「入れ」
「失礼します」
「Aか・・」
「うちはサスケは私の家にいます」
「！・・そう・・か・・」
「サスケが望むのであれば、家に預かろうと思いますが、よろしいですか？」
「・・・わかった」
他にもなにか言いたげだったが、そのまま、火影室を後にしてうちはの敷地に行く
もう暗部の人達がいて、現場捜査をしていた
「A」
声をかけてきたのはカカシだった
「ミコトさん達は」
「即死・・だそうだ」
「そう・・ですか・・」
ぐっと手を握りしめる
遅かった
せっかく・・
せっかく忠告出来たのに
あんなに優しくて、温かい家族を・・
「A、君は悪くない」
「・・・分かってますよ」
「分かってる顔じゃないよ」
「分かってますってっ！」
分かってる・・・でも・・
カカシに抱き寄せられる
途端に涙は溢れた
悔しいっ悔しいよぉ・・
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作者名：ココロ | 作成日時：2022年7月19日 9時
