協力者 ページ5
ご飯を食べ終えたカカシは、お茶を啜った。
「それで、どうゆうつもりかな？」
「・・・しっかり飯食った人が上から目線って面白いですね」
「うん、美味しかったヨ」
「それはどうも・・」
いい笑顔だな
「君、あの事件で両親を失ってるよね？どうしてナルトにあんな事を？」
「・・そう、ですね、まあ、言うなれば、あの子、どう見ても4代目の子供じゃないですか」
「！？だから近づいたと？」
「いいえ、腹が立ったからです」
「・・それは」
「ナルトにでは無いです。木の葉にです。」
その言葉にカカシは少し下を向いた。
やっぱりこの人も、思っていたのだろう
小さな頃から酷い環境にいるナルトを、心配していたのだろう
何よりこの人にとって、ナルトは先生の忘れ形見なのだ
「私は確かに九尾の攻撃によって母を目の前で、父は戦いの中亡くなりました。その恨みがないと言ったら嘘になります。」
これは本当、紛いなりにも記憶が戻る前の記憶だって薄れてはいるがある。
幸せだったのは事実だ。
「・・・だろうね」
「でもそれ以上に、明らかに4代目の息子だと分かる髪をした子に、しっかりと目を向けず、九尾の子だとただ恨みだけを募らせて、迫害する大人に腹がたちました。」
「・・・」
「あの子は、人柱力なんですよね」
「・・ああ」
「調べました。尾獣がどう生きるのか」
嘘だけど
「九尾は4代目がナルトの中に封印した、違いますか？」
「あっている」
「その九尾が、自由に出入りなんて出来るわけ、ないですよね？」
「ああ」
「何も知らないナルトに、何も出来ない九尾、それを迫害ばかりする理由は、私にありません」
「うん、そっか・・・そっか」
カカシさん、嬉しそうだな・・・
まあ、私も嬉しいけど
「それに、ナルトは私の弟になってくれたんです、あんなに優しくて可愛くていい子が弟だなんて嬉しい限りです！」
上がる口角を隠さず、笑うと、カカシも笑ってくれた。
「さて、と、すみません、私これから任務があるので」
「あ、そうだね、頑張って」
「はい」
「ご飯、ありがとね、あと、ナルトのこと、よろしくね」
「はい」
これできっとカカシさんは私の味方にはなってくれるはずだ
そう思うと嬉しくて、カカシを送り出しても、口角は下がらなかった
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作者名：ココロ | 作成日時：2022年7月19日 9時
