話を2 ページ37
えぐえぐと泣くナルトの目元を拭い、落ち着かせる。
「ナルト」
「ん"」
「ナルトが約束守ろうとしてくれて嬉しい」
「うん"」
「でもね、ナルトがなろうとしている火影の顔に落書きして訴えていいと思う？」
「ううん・・」
「そうね、ならちゃんと言うことあるでしょ？」
「ん・・」
ナルトは3代目の前に立ち、グズグズと泣きながら見る
「じーちゃん、ごめ、なさいっ、俺ってばっ、野菜、買って欲しかったってば、けど、間違えたってば、ごめんなさい」
そう言って頭を下げるナルト
その姿にイルカも3代目も驚きながらも、首を振った
「ナルト、ワシが悪かった、ちゃんとお主の話を聞いていれば、イタズラをすることも無かったじゃろう、済まなかったのぉナルト」
「ナルト、俺も頭ごなしに叱って悪かった」
「ん・・」
コクコクと頷き、Aにすがりついた
これ、大丈夫かな
「ナルト？」
「んー・・」
あれ？これ
「ナルト、もしかして眠い？」
「んーん、眠く、ないってば・・よ、ねーちゃ・・といっぱ・・はな・・す・・・」
「おっと」
スピーと眠ってしまったナルトを受け止める
「安心したのじゃろうな」
「へ？」
「お主が怪我をしたことは言っとらんのじゃが、ここの所毎日門の前で待っておった」
「スクールもギリギリに来て、早く帰ったりもしてたから、ほんとに心配していたんだろうな」
「・・ナルト・・」
スヤスヤと眠るナルトの頭を撫でる
長く待たせてしまった弟
「A、お前はまだ傷が塞がってないんだ、俺がナルトを背負ってく」
「いいんですか？」
「当たり前だろ、いくら中忍になってもお前の先生は俺だぞ？それに、やれることはやる、なんだってな」
「・・・先生っていつもやる気なさそうなのにそうゆう時だけ先生っぽいよね」
「・・お前の減らず口も直したいとこだな？」
「あっはっはーじゃあよろしくお願いします」
ナルトを背負ったヤキタと火影室を後にする
「・・3代目、彼女はつい最近の卒業生じゃ」
「ナルトの姉、月守Aじゃ」
「姉って・・」
「血が繋がっておらずとも、ナルトにとって初めての家族じゃ、一緒に、見守ってやりなさい」
「・・そう・・ですね、ナルトをあんな風に叱るなんて、いや、諭すというか・・私も見習わねば・・」
イルカが去った後、ヒルゼンはA達の後ろ姿を見下ろした
「月守・・のぉ・・」
その家名はヒルゼンにとってあまり聞き覚えのない名であった
ため息をつき、窓から離れた
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作者名：ココロ | 作成日時：2022年7月19日 9時
