砂は ページ26
真っ白のベットにAは眠っていた
「まだ・・目冷めねえのかな・・」
「もう3日だぞ、A・・ナルト、待ってんぞ」
「・・・」
不安そうにする二人を見て、ヤキタは病室を後にした
戦いから3日
砂の病院に運ばれたAは未だ目を覚まさずにいた
ヤキタは唇をかみ、任務を上げたことを悔やんでいた
性急だった
いくらスリーマンセルが飛び抜けて良かったとしても、最悪の事態を考えるべきだった
あれから捕縛・討伐隊が組まれ、砂の忍び達は出払っている
あの二人は、砂で問題になっていたコモド団のメンバーで、最近砂への物資などを強奪していく野盗だそう
その中でも幹部だろうと考えられていた2人が砂隠れ近くにいたのだ。
加えて他里の忍びがやられ、重くとらえた砂隠れの行動は早かった。
「原野目さん」
「あ、バルバさん」
バルバはAの担当医師である
歳を召しているが、腕の立つ人で、直ぐに輸血と治療に当たってくれた人だ
「月守さんはまだ目を覚まさぬか」
「はい・・」
「もういい頃合いなんじゃが・・それに傷治りも早い、彼女の家は名家で？」
「・・いえ、私の知る限りでは・・」
「そうか・・チャクラの質が常人とは思えぬでな・・」
「そう・・なんですか？」
「落ちた名家もある、なんにせよ、たまたま昔から保存していた異質の血液のおかげで助かったものの・・」
「異質？」
「彼女の家名と同じ"月守"とラベルが貼られててのぉ」
「！」
「あの血液は酸化することなく、生きておった・・」
「・・・聞いてみます」
「2度目があっても、血がなければ死んでしまう、木の葉でも確かめるんじゃぞ」
「はい、ありがとうございます」
ヤキタは頭を下げ、バルバを見送った
「月守・・ねぇ・・」
その頃
「・・なぁ、カラモ・・」
「・・・ん」
「俺ら・・なんも出来なかった」
「・・おう・・」
「Aが居なきゃ・・立ち向かえなかった」
最初に敵の攻撃を受け止めたのはAで、それをキッカケに、落ち着きを取り戻させてくれたのも、全部、Aだった
「俺、もっと強くなんなきゃだ」
「俺も・・・、ナルトも守ってやんなきゃな！」
「だな！」
そう2人は笑った
「・・・そうじゃ・・なきゃ・・ね・・」
不意に掠れた声が聞こえた
「「！A！」」
「なに・・しけた・・ツラしてんの・・殴る・・わよ？」
そう笑うのはAだ
「「っーーー！Aーーーー！！！」」
「もう・・泣き虫、ナルトと一緒じゃん・・」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 99人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ココロ | 作成日時：2022年7月19日 9時
