☆ ページ6
in side
分かってたけど、カメラの前で言われてショックだった。
山田の表情も硬いし。
全部、ちゃんと分かってるけど悲しくて。
お腹は空いてたけど、山田の目の前に座って楽しくご飯を食べるなんて到底できなそうだったから、自分の部屋にこもった。
“慧の部屋”って言ってもらったけど、普段はほとんど使わない部屋。ベッドは置いてあるけどシーツもかかってないし、埃っぽいし。
お腹は空いたし。
・・・トイレに行きたいし。
時計を見たら、深夜2時。
流石に、山田、寝ただろうと、そっと内鍵を外してドアを開ければ、リビングは、真っ暗。
ほっとして、そっと部屋から出てトイレに向かう。
伊「ひぃっ!」
思わず声をあげたのは、トイレのドアの前で山田が寝てたから。
俺の声で目が覚めた山田が、ゆっくり目を開けて体を起こして、トイレのドアを開けてくれた。
もう限界が近い俺はトイレに駆け込む。
ずっとそこで寝てた?よね。
身体、痛くなるのに。
トイレが終わってすっきりして、そっとドアを開けたら山田が立って待ってた。
山「慧、ごめん」
伊「もういい。俺のダンスに山田が納得できないのは本当だし。俺とのユニットが嬉しくなさそうな顔したのもキャラだもんね。俺とのは仲悪いキャラ守っただけだもんね。だからもういいの」
山「慧、そんな事」
伊「でも、悲しかった。山田にあんな顔されて。俺ばっか、嬉しくてはしゃいでるみたいに見えて、悲しかった」
山「ごめん」
伊「この話を続けたら俺がみじめになるだけだから、もうしたくない。おやすみ」
山田の横をすり抜けて自分の部屋に帰る、
もう、どうやって自分の機嫌を戻したら良いのか分からない。
部屋に帰って、鼻水をすすりながらスマホを触ったら事務所スタッフからメッセージが入ってた。
『今回の“いのやま”ユニットは、山田の“伊野尾ちゃんとじゃなきゃ嫌だ!”ってパワハラのおかげなんだから!仲良くやれ!』
貼り付けられてたスクショは、山田がスタッフに送ったメッセージで。
『慧と一緒のユニットじゃなきゃ仕事しない!ストライキだ!』
『お願いします。慧と組ませてください』
『死ぬ気で働きますから、慧と組ませてください』
落ち込んでぷんぷんして帰った俺へのスタッフからのフォロー。
ふはっ。
ばかだなぁ。こどもみたいな駄々っ子な山田。
って、笑ってしまった。
部屋のドアを開けたら、入り口に座ってる山田がいて、俺を見上げた。本当にしつこい。
山田、一緒に寝よう。
170人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
昨日(プロフ) - けーままさん。コメントありがとうございます。ただただいちゃいちゃしてるやまいの、最高です!バカップルばんざい!! (2023年4月13日 21時) (レス) id: d0260f9968 (このIDを非表示/違反報告)
昨日(プロフ) - mai6943さん。コメントありがとうございます。いつか・・・ただただいちゃいちゃしてるふたりを書きたいです! (2023年4月13日 21時) (レス) id: d0260f9968 (このIDを非表示/違反報告)
けーまま(プロフ) - イチャイチャバカップルばんざい🙌 (2023年4月12日 14時) (レス) @page35 id: 3a21aa44cd (このIDを非表示/違反報告)
mai6943(プロフ) - 初キスとその後のお話も読みたいです! (2023年4月12日 12時) (レス) id: 0bb8abf478 (このIDを非表示/違反報告)
昨日(プロフ) - けーままさん。コメントありがとうございます。ツボにハマったご様子。良かったです!最上級にほめ言葉な三段活用です😆 (2023年4月6日 21時) (レス) id: d0260f9968 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:昨日 | 作成日時:2023年3月8日 13時