【d!】魔法少女に親馬鹿にでもされたんか？？ (ページ2)

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いつもの日常2 ページ2

軽い口調で会話しているが、私は、彼のこの言葉が決して冗談ではないことを知っている。
少し前にしっかりと告白されちゃってるからね！！！

「でも、こうやって二人きりになるチャンスくれるってことは、まだ諦めんでええよな？」

『…どうぞ、お好きに？』

「煽り文句下手くそか、男惑わすのは上手いのにな」

『惑わしてるつもりないんですけどぉ…』

顔だって普通、性格も普通、学歴も趣味も全部普通な、平凡な会社員であるのに。
まさか、人生のモテ期がこんなに遅いだなんて。
悲しいったらありゃしない。

「今日も二人で仲良く出勤か」

『あれ、おはよシッマ、珍しく早いじゃないの』

「泊まってん、昨日の書類終わらんくて」

「ショッピ君が言っとたわ、課長の尻拭いさせられとるって」

「せやねん、まじあのハゲ、いつかしばく」

『こわっ、でも課長、最近不倫疑惑出てるじゃん？社内の雰囲気悪いし、早くいなくなって欲しいなぁ』

「お前はうたた寝怒られたくないだけやろ」

『そうとも言う』

「どこの五歳児やねん」

会社に到着してまず初めに会ったのは、同じ部署のシッマことコネシマ。
会社一のイケメン、そして残念な狂犬チワワ。
くあっ、と大きな欠伸をしたシッマにつられて、私も小さく欠伸をした。
それをじっと二人に見つめられたので、変な顔してたかと顔を手で隠せば、頭を撫でられた。

「うつったな」

『うん、まあ、うん、なんで頭撫でられてるの？』

「可愛かったから」

「シッマのが乗り移ったと考えると癪やけどな、朝のでかい欠伸よりかは百倍可愛かったわ」

『そこは全部可愛いって言ってよ、ばか』

「あ、やばい、今のぎゅんってきた、もっかいばかって言ってや」

『え、やだ、シッマまさかそう言う、罵られて喜ぶ系の趣味…？』

「ちゃうわ！可愛いって思ったんやろが」

『…朝から可愛い連呼しないで、恥ずかしい』

「お前こそ、朝からそんな可愛い仕草連発すんなや、俺のが心臓もたへんわ」

「いちゃいちゃしないでくださぁい」

「あ、おいこらトントン、お前何邪魔してくれてんねん、今いい雰囲気やったろ」

「だからやろ、…渡さへんからな」

「おーん？望むところやわ」

トントンと同じく、シッマと出会ったのは新入社員歓迎会である。
初めて話したのは社内の食堂でばったり出会った時にで、一緒にご飯を食べてから、よく話すようになった。
まさかその数ヶ月後に告白されるとは思わなかったが。