第5話 ページ5
「……今まで黙っててごめん。
俺、実は……重度の、鬱病なんよ」
『え……』
「ほ、ほんまごめん。Aは……Aは優しいから、俺のこと気にかけてくれて……きっと、迷惑かけるって思った。だから黙ってた……」
『そんな………！！』
「……起きるのが遅くなったんも、この病気のせいで……朝、起きるための理由がわからへんねん。生きてても誰かに迷惑かけるだけの俺が、こんな風に生きとってええんかなって……」
『なんでっ！なんで話してくれないの……！！迷惑なんかじゃないって！！私は、シャオちゃんのことが大好きだから……、何でも力になったのに……っ』
「……ほら。
優しすぎるんよ、Aは。俺なんかにもそうやって。」
へらり、笑ったシャオロンの頬に涙が伝う。
それを拭ってやると、もっと悲しそうな表情になった。
「俺な、文芸部にAが入ったら友達がぎょうさんできて……俺なんか、必要無くなると思っててん。
……でも、シッマやロボロや、グルッペンと仲ようなってからも、お前は俺に、怖いくらい優しくて……優しすぎて……！！」
『そんなのっ……当たり前だよ…』
「おかしいよな、俺が必要なくなるくらい、Aに幸せになって欲しかったんに……いざ、要らんってなると、ほら……
…手の震えが止まらんねん、怖くて、仕方がないんよ……！！
どうか、嫌わんで……うそ、俺なんか忘れて幸せに………あぁあ…もう、俺どうしたらええんや……！！」
頭を押さえて呻くシャオロン。
どうにかして落ち着かせようと、そっと頭を撫でてみる。
跳ね除けられるかと思ったけど、意外にもシャオロンは目を閉じて、素直に撫でられていた。
『……シャオロン』
「っ……なんや…」
『泣かないでよ……シャオロンを忘れるなんて、できないよ』
「じゃあっ、Aは幸せになれへんやんか……」
『馬鹿。』
ゆっくり、毛並みを整えるように撫でる。
そんな風に思っていたなんてこれっぽっちも知らなくて、それが申し訳なくて胸がいっぱいだった。
『シャオちゃんのいない世界の方が、私は幸せになれないよ。私、シャオちゃんのこと大好きなんだから……ね？』
「Aっ……！！」
そのまま、ぎゅっと幼馴染の頭を抱きしめる。
私の腕の中で、まだしゃっくり上げていたシャオロンは、やがて落ち着いて静かに息をしていた。
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774号（現在稼働中）(プロフ) - なべるさん» 6Laz5YWD44Gr5q275L2T44GM56mN44G/5LiK44GM44KLDQrjgZ3jgozjga/mrovmqZ/jga7nhKHj gY/jgarjgonjgarjgYTjgrLjg7zjg6Djga7jgojjgYbjgaoNCuOBrOOCi+OBhOe1tuacmw== (10月17日 22時) (
レス) id: a4d1e34ed0 (このIDを非表示/違反報告)
774号（現在稼働中）(プロフ) - なべるさん» 閲覧、コメントありがとうございます！！暗号解読お疲れ様でした。base64………救われませんね………。 (10月17日 22時) (レス) @page26 id: a4d1e34ed0 (このIDを非表示/違反報告)
なべる(プロフ) - 6Kqt44G/55u044GZ5bqm44Gr44K344Oj44Kq44Gh44KD44KT44KS772k5Ye644Gm44GP44KL55qG44KS772k5L2V5Zue44KC772k5L2V5Zue44KC5L2V5Zue44KC5L2V5Zue44KC5L2V5Zue44KC772k5q6644GX44Gm44GX44G+44GG5rCX44GM44GX44Gm772h (10月17日 21時) (レス) id: c17e2361a4 (このIDを非表示/違反報告)
なべる(プロフ) - 暗号全部解読して読ませて頂きました…神はここにいたのか…何回でも読み直したくなるけど､読み直したらｳｯ…base64…ｳｯ (10月17日 21時) (レス) id: c17e2361a4 (このIDを非表示/違反報告)
774号（現在稼働中）(プロフ) - びびさん» 閲覧・コメントありがとうございます！楽しんで読んでいただけてとっても嬉しいです！！最後の空白部分、結構凝ったので気づいていただけて良かったです！ (10月9日 23時) (レス) id: fbc9f30883 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：774号（現在稼働中） | 作者ホームページ：No.
作成日時：2022年9月5日 0時
