厳格なあなたと ページ8
ペンを動かすカリカリという音とページをめくる音しか聞こえないここは図書室。
テストがもうそこまで近づくナイトレイブンカレッジでは真面目な生徒のみこの静かな図書室で自主学習をしていた。
｢うぅ〜ん？｣
リドル｢何をそんなに唸っているんだい？｣
｢！！｣
横からいきなり声をかけられるものだからｶﾞﾀｯと飛び退いてしまった。
声の主はリドル先輩だ。
リドル｢す、すまない。そんなに驚くとは思わなかった。｣
｢い、いえ！私が驚きすぎただけなんで…。｣
リドル｢で、何があったんだい？｣
｢え？あぁ、ここの問題が分からなくて。｣
トン、と教科書のあるページの問題を指さす。
恋の病を治す薬、1度は学んだがその時の記憶が全くと言っていいほど覚えていない。
リドル｢恋の病を治す薬…か。人魚の涙と妖精の鱗粉は分かったのかい？｣
｢はい、その2つは覚えてたんですけど最後のひとつが思い出せなくて…。｣
リドル｢ふぅん。成程。その薬は自身の恋心を消すために作られた薬だ…。｣
そう言って私の隣に座ってくれた先輩。
横を見ると淡いグレーの瞳がまっすぐ私をみていた。
｢…っ。な、成程。｣
ふ、不意打ち。
リドル先輩背が低いから可愛らしい印象が強いけど、頭も良いし、面倒みも良いしな。そして真面目な顔してるときのリドル先輩はいつもに増してカッコイイ。
リドル｢だから、自身の想い人の髪を入れるんだ。この薬は相手から髪を貰わなければいけないからね、作る人は少ないよ。｣
｢確かに、自分からあなたが好きですって言ってるようなものですね。｣
リドル｢そう。｣
優しく微笑むリドル先輩に釣られて私も笑顔になる。
リドル先輩がいてくれて助かった。
｢リドル先輩ありがとうございました。｣
リドル｢いいんだ、うちの寮の1年も監督生を見習って欲しいね。｣
｢あはは。｣
エース、デュース、お前らもっと勉強しろよ。
｢あ、なにかお礼させて下さい！｣
リドル｢これくらいで気にしないでおくれ。｣
｢いえ！私がしたいので！｣
リドル｢そうかい？うーん…。｣
考えてる姿もカッコイイなー、なんてぼーっとしてるとリドル先輩が何か思いついたらしい。
リドル｢じゃあ、君の髪を頂こうかな。｣
｢へ？｣
私の髪を1束を掬うとそっと口付けられる。
王子様か。
リドル｢冗談だよ。今度一緒にお茶会をしよう、2人きりで…ね。｣
そう言ってどこかへ行ってしまったリドル先輩。
私は顔を赤くして突っ立ってるだけだった。
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りんご飴(プロフ) - どんさん» 申し訳ありません夢主のイメージは読者の皆様がより楽しく読めるようにお任せしたいと考えています。コメントして頂いたのに御要望に添えず申し訳ないです。コメントありがとうございました。 (2021年6月29日 21時) (
レス) id: 3b5b4953e4 (このIDを非表示/違反報告)
どん - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年6月29日 15時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
Lucia(プロフ) - はじめまして。すごく内容も好きで何度も読んでしまいました。おきにいりもさせていただきました！更新たのしみです！ (2021年4月6日 22時) (レス) id: 3da15bbf48 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ飴 - 名前似てますね！ あっとても面白かったです！！ (2021年2月23日 17時) (レス) id: 77a7bd0b14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんご飴 | 作成日時：2020年12月25日 1時
