アイノカタチ【青】

＊21＊ ページ22

♡ Aside

それから水族館を十分に満喫し、気づけばもう夜の9時。


｢暗くなっちゃった。そろそろ帰ろっか｣



嗚呼、そんなこと言わないでよ









…ころんくんに渡したいものあるのになぁ、









『じゃあ最後イルカショー見ようよ』



咄嗟に出た言葉。



強引に引き連れてしまったが、なんだかんだ彼も嬉しそうに着いてきてくれたのでよかった。



夜のプールで華麗に飛び跳ねるイルカは誰よりも輝いていて綺麗だ。




｢喜んでくれたみたいでよかった｣



そう彼は言葉を零す




もう一生このままでいいよ

イルカショーはもう終ってしまう









タイミングは今しかない。









『ころんくん、これ』








『…今日、バレンタインだから』








よかった、渡せたよ。


ずっと渡したかったの。



たくさん思いを込めて作ったんだよ、だからちゃんと受け取ってね





｢うんま、これ手作り？｣





『うん、ちょっとぶきっちょだけど頑張ったの』





｢ふーん｣








そういうと、彼は黙り込んでしまった。









あぁ、振られたんだ。




ずっと分かってた、君と私は釣り合わないって




もう何もかもを悟った、今から振られるんでしょ？




なのに彼は




｢食べたい？｣




なんて聞いてくる





『そりゃあもちろん』









｢じゃあ食べなよ｣









へ、？







急すぎる展開に考える時間もなく彼に腰を寄せられ、そっと優しく耳に響く君の声









｢HappyValentine｣









彼からのとびっきり甘い口付け








チョコの味なんて分からないくらいにとろけちゃいそう




きゅっと目を瞑ると今度はさっきより少しだけ長い優しいキス









｢チョコなんかよりもAのこと食べたいんだけど｣







顔に熱が集中しているのがわかる





はあ


これ以上好きにさせないでって言ってるじゃん









もうころんくん通だよ、ばかやろう




・
作者です( ᵕ̩̩ㅅᵕ̩̩ )

世間では今日がバレンタインということで、今日中にどうしてもお話を書きたかったのですが急展開すぎますね、ごめんなさい泣

いつも皆様からの暖かいご評価やお気に入り登録、にこにこしながら見させていただいています(；＿；)♡
もしよろしければコメントの方も待ってます、なんて笑

まだまだころんくんとのアイノカタチは続きますので、ぜひぜひ最後まで楽しんでください♡
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