アイノカタチ【青】

＊15＊ ページ16

♡‬ ころんside

Aが倒れた



どうすればいいか分からなくて、咄嗟に出た｢大丈夫？｣という言葉にすらAは反応しない。


とりあえず保健室まで連れていった方がいい、という僕の心の中の良心に気づいた頃にはもうとっくに手が出ていた






｢よいしょっ｣






自分で言うのもなんだけど、男友達の中ではだいぶ細身な方の僕がお姫様抱っこをしても軽いという信じられないくらいの細さに目を疑った。



やっぱり女の子なんだな、と改めて彼女を意識してしまう



が、今はそんな場合じゃない。
一刻も早くAを保健室に連れていかないといけない



そう思うと自然に足が早まる。



もう保健室は目と鼻の先








のはずだったのに。






る｢どうしたんですか？｣








なんでこうもタイミングの悪いところで出てくるかな。






別に彼を嫌っている訳では無いが、敵視はしている



このままだとAを彼奴に渡すことになるかもしれない と焦った僕はるぅとくんのことなど無視して保健室へ直行した。



｢あーあ、僕Aのせいでいつも振り回されてるよ｣



そんなこと言ったって彼女が好きという気持ちは変わらない





早く起きてよ、ばか





でももしかしたら僕が原因かもね




照れすぎて倒れるなんてAらしいや。


へへ、









かわいいね

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