25 ページ25
TH side
疲れた 。一通り泣きじゃくって 、顔を洗う 。トイレの鏡に映る俺は 、とっても醜い顔をしていて 、俺じゃないみたい 。
本当はまだまだ涙なんて枯れそうにないけど 。キリがないから 。けじめ付けなくちゃ 。
TH「腹減った」
こんな時まで出てくるのはAの顔 。
一人で食べてるのかなとか 、今日はお弁当かなとか 、教室に居るのかなとか 、誰かと一緒にいたらどうしようとか 。
頭を埋め尽くす彼女を 、無理やり脳内から消した 。
TH「いない」
教室へ入った時 。癖で 、つい確認してしまう 。
窓際の後ろから2番目 。彼女の席 。いない 。
どこいった … ?
嫌な予感が頭をよぎる 。
まぁいいか 。なんて思ってもいないことを自分に言い聞かせて席に着く 。
机の上にはAのお弁当箱 。じゃなくて 。彼女のお弁当箱と同じ色の 、俺専用だと言っていたお弁当箱が置いてあった 。
怖かった 。人間はこんなにも瞬時に後悔が押し寄せるものなのかと 。それほどまでに感じられた悔しさ 。
なぜ 、これほど俺の事を思ってくれているAを疑ってしまったのだろう 。
それがもし 、恋愛的要素ではなくても 。何もかもが俺優先なのをもう少し早く知るべきだった 。
思い返せば簡単にわかる事だったのに 。
今思うことはひとつ 。彼女を抱きしめたい 。
Aに会いたい 。
TH「 … どこいったの」
彼女の居場所なんか知らない 。
悔しいことに 、こんなに好きなのに 、テレパシーなんかも使えない 。
透視が出来るわけでも無い 。
でも 、これだけは自慢出来る 。
Aの事だったらなんでも分かるんだ 。
“虚しい思いをしてきます”と書かれた置き手紙をみて 、走り出した 。
向かった先はもちろん屋上 。前にここでお昼を食べた時 、虚しい虚しいってずっと言ってたっけな 。
重い扉を開ける 。
眩しい世界に目を細めた 。
TH「A … !!」
彼女の肩が極端に揺れた 。顔は … 見えない 。
なぜだか俯いてお弁当を抱えていた彼女は 、固まったまま動かない 。
やっとこさAの近くまで来て気づいた 。
ジニヒョンと … 来たんだ 。
… 大丈夫 、もう大丈夫 。自惚れすぎかもしれないけど 、ちゃんと分かってる 。
俺がここに来ること分かってたんでしょ?
お互いがお互いを1番知っている 。
だから 、離さないよ 。A 。
847人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
和堂 桜(プロフ) - おー!!!続編ですか!?出来たら嬉しいです!!めっちゃ楽しみにしてます! (2019年8月31日 12時) (レス) id: 46ecf93e38 (このIDを非表示/違反報告)
tomato0707zz(プロフ) - 続編読みたいです!これからも頑張ってください! (2019年8月30日 16時) (レス) id: 130adcd826 (このIDを非表示/違反報告)
ほば ッ(プロフ) - 和堂 桜さん» コメントありがとうございます。作者の身勝手な判断により不快にさせてしまっていたら本当に申し訳ございません。ここまで読んで下さり光栄です。ありがとうございました。 (2019年3月20日 2時) (レス) id: 52280eb950 (このIDを非表示/違反報告)
和堂 桜(プロフ) - 残念です (2019年3月19日 15時) (レス) id: 46ecf93e38 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ほば ッ | 作成日時:2018年11月20日 3時