episode XXVI ページ28
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テストは勿論満点。
それどころかプラス点とやらで100点満点を超えている。
満点とは、という感じだが。
まぁ僕はよく出来たものだからな。
これくらい余裕、と言ったところ。
そう、僕は凡人じゃない。
言わば神童。作り物のように出来なければならないんだ。
だってそれが主が僕に求めた事なんだから。
主がどれだけ嫌いでもそれには抗えない。
本当に笑わせてくれる。
ああ、嫌な気分だ。
胸に残る気持ちの悪いそれを振り払うようにして席を立った。
廊下に張り出された順位を見れば1番上に僕の名前がある。
そりゃあそうだろうな。
周りからは嘆く声が聞こえる。
その途端に彼らの頭に生えたイソギンチャクのようなもの。
ギョッとして目を見開く。
まさか、此奴ら全員契約者か…？
これは違和感を覚える他ないだろう。
もっと少人数だと思っていた。
今いる人数から数える限り、200人程度か？
順位が条件であったとして、ここに群がるのも当たり前だろう。
痛む頭を抑えて大きく息を吐いた。
こんなにも脳のない人間ばかりとは。
契約違反の仕打ちが分かった。
強制的に従わせているんだろう。
イソギンチャクの付いた者は皆アズール・アーシェングロットの配下。
可哀想に。
ただ僕はそれを助けに行く義理もないし面倒なこともしたくない。
まぁ、どうせ僕はヴィランなんだ。
人を助けるなんて以ての外。
協調性なんてありやしない。
つくづく嫌になるよ。
関係ないから、と切り捨てる僕が。
そのような脳になってしまった僕が。
叶うかどうかすらも分からないその未来に、ただ祈りを捧げるだけして現状に身を委ね続けている。
結局関係があるにしろないにしろ、切り捨てている事に変わりはない。
それが例え自分の事でも。
心のどこかで諦めているんだろう。
表面では憎悪と復讐心に塗れていても、その本質を見ればあっけらかん。
まるで興味を示さず、自分の事でありながら他人の事を客観的に見るようにして諦めている。
いざ自覚してみれば早いもの。
見つけられるかすら分からない。
見つけたとて復讐できるのかも分からない。
分からない事だらけで無理なんだ。諦めているんだ。
その事実は今まで悩んで解決してきた物とは比べ物にならないくらい胸にすとんと収まってしまった。
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夜雨 - 三ページですよ (2020年8月18日 9時) (
レス) id: a3c70cbb44 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬(プロフ) - 夜雨さん» 報告ありがとうございます！すみません、どこのページでしょうか…？ (2020年8月17日 21時) (レス) id: 526cecfd7a (このIDを非表示/違反報告)
夜雨 - 寮服が両服になっています。 (2020年8月17日 21時) (レス) id: a3c70cbb44 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - オバブロかな？姿から「なーんてね」「ふふっ」ってぎこちなく笑って言ってるのが想像できた…。鳥肌ァ。自分の為なのに他の人の為になってるパターンあるの最高。誰かに優しく抱きしめられたい感じ？孤独から解放、理解されたい、もどかしい…先が楽しみ…(文字数許さn (2020年8月11日 21時) (レス) id: f6fdf86c66 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - 主人公君の設定が滅茶苦茶刺さります……更新楽しみにしてます！ (2020年7月26日 1時) (レス) id: 0d837f5408 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椎名 | 作成日時：2020年2月11日 22時
