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「みなさんはこの『黄金の契約書』にサインした。正式な契約は、何人たりとも破棄できない」
アズールは金の契約書をかかげ、「どんな魔法を使おうが、この契約書に傷ひとつつけることはできませんよ」と不気味に笑った
「まずはこのラウンジの清掃をしてもらいましょうか。次に食材の仕込みを。さあ、立ち上がってキリキリ働きなさい！」
紳士だったアズールの仮面が剥がれ、
店長のような佇まいで、寮生らに命令をした
「ジェイド、フロイド。新入りの指導は任せましたよ。フロイド、ナミさんはそこに置いときなさい」
アズールの言葉にジェイドは真摯に「はい」と述べる。フロイドは「ちえー」と返事をし、ナミの床に降ろした
「バイバイ、ナミちゃん」
フロイドは床にちょこんと座っているナミの頭にキスをした。自分のお気に入りとでもいうのかのように。そして、ちょんちょんと撫で、その場から去っていた
「サバナクロー寮のジャック・ハウルくんにオンボロ寮のユウさん…でしたね。君たちもどうぞお引き取りを」
アズールは営業スマイルで彼らを促す
「次はぜひ、お客様として店においでください。いつでも歓迎しますよ」
にこっ、と微笑むアズール
「あ、あの…ナミちゃんも連れて帰ります」と元気がなさそうに言うユウには、「いえ、ナミさんは僕とお話してから帰ります」と伝える
アズールが去っていったあと、「グルル…」とジャックは奴等を威嚇する
「おい、ユウ。いったん戻って仕切り直すよ」
「う、うん」
ユウとジャックは去っていく
帰り際ユウはグリムたちをもの惜しそうに見つめ、顔を背けた
出口のほうではアズールがナミに手を差し伸べる姿が
ユウはナミと目が合う
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2人は顔を背けた
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作者名：真灯 x他1人 | 作成日時：2022年12月5日 18時
