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、
、
泣いているライオンがいる…
絶望している男の子がいる…
すべてを諦めている…
…どうして…?
、
あなたはすばらしいひとなのに…
、
「けほっ…けほ…」
ナミは張り裂けてしまいそうなほど、痛い喉の苦しみを味わいながらも
少しずつレオナのところへ向かった
砂煙が濃くなっていく
息がしづらい
それでも向かう必要があった
「…けほっ…」
ナミはボロボロになった手を使い、
体を前に持っていく
化身の足下にいたナミはレオナの足下へ
「……」
ナミは体を起こす
「……」
、
背伸びをして
レオナにガバッと抱きついた
王に遠慮など一切なしだ
「!?」
レオナは「離せ!」と体を揺らした
腕をふるい、
腰をふる
だとしても
ナミの腕が剥がれることはない
砂に変えられようと意地でも離そうとしない
「ようやく見つけた」
ナミはレオナの尻尾が握っている
マジカルペンを奪った
これはナミのだ。本人のもとへ帰らなければ
眠たげだったナミ瞳が、
一気に覚める
「終わりだよ、レオナ」
ナミはフッ、と笑った
勝利を確信したような、余裕ぶった意地悪な顔
「ッ!?なにをーーー」
ナミはマジカルペンの先を
レオナの筋肉質な首を押し当てた
まるで暗殺者がターゲットの首を刈る様な姿だ
マジカルペンが熱を帯びる
「や、やめろ…ッ!」
ナミは呪文を唱えた
強烈な炎の呪文
骨をも溶かすーー
「ッ…!クソォ!!クソがアアアアアア!!!」
、
「っ!」
しかしナミは数秒でペン先を後ろへ向けた
その先にいるのはレオナの化身ーー
本人じゃない
気づかれないよう、“本体”を倒さなくては…
、
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にんじん(プロフ) - めちゃくちゃ好きな展開です!! (6月29日 17時) (レス) id: fa066f41d7 (このIDを非表示/違反報告)
なみ2(プロフ) - 箱さん» きゃっ(*≧∀≦*) (2022年12月4日 22時) (レス) id: c79dd3b270 (このIDを非表示/違反報告)
箱 - 私もでーす( 〃▽〃) (2022年12月4日 19時) (レス) id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
なみ2(プロフ) - 箱さん» マジ?なんか今回、自信なくて…迷ってたけど、そうおっしゃってもらえて安心しました!コメありがとうございます!愛してるー!(謎) (2022年12月4日 18時) (レス) id: c79dd3b270 (このIDを非表示/違反報告)
箱 - どうしてだ、どうしてだ❗、どうしでこんなにも好きなてんかいなんだ約(ありがとうございます) (2022年12月4日 17時) (レス) @page44 id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真灯 | 作成日時:2022年11月27日 21時