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 ナミはキョロキョロ、と辺りを見渡した
 ステージ上に立っているときに
 トレインを見かけたのだ
 舞踏会中はトレインのところへいようと思ったが、彼がなかなか見当たらない

 するとーー




「!?」


「静かにしていろ。こちらへ」


 誰かに口を押さえられ、
 どこかへ連れてかれてしまう




「あれ?マレウス様のお姿が見えないのだが…」


「ナミ様もいないぞ!?」


 セベクやシルバーに助けを求めるが、
 群衆のなかに紛れ込み、伸ばした手は届かなかった

 












「フランムよ。ナミをどこへ持っていくつもりだ?」


 そこへ凛とした声が響く
 ロロはマレウスの声を聞いて、振り向いた




「貴様には関係ない」


 ロロはキッ、とマレウスを睨んだ
 マレウスは「関係あるとも」とナミの手を掴んだ




「僕はナミと踊る約束をしに来たのだ」


 マレウスはチュッ,とナミの手の甲にキスをした
 その行為にロロがギョッ,とする




「ん?フランムよ。まさか、ナミと踊るつもりだったか?それなら失礼した」


 ロロの体が強張る
 それもそのはず、本当のことだったからだ
 ナミはビックリする




「いい。先に2人で踊っていろ」


 ロロは諦めたように瞼を閉じ、
 壁際へと移動した




「…ということだ。ナミ、僕と踊ろう」


 マレウスはナミの腰に手を回し、
 中央へとナミを移動させた





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作者名:真灯 | 作成日時:2022年11月27日 10時

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