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そのにじゅーろく! ページ27

そして帰り道。
私は青子と紅子ちゃんと白馬くんの協力の元、快斗と帰る事に成功した。

…って言っても、前は普通に帰ってたんだけどね。

快「…い、おい!聞いてんのか!?」

貴「えっ!?あっ、ごめん、なに?」

快「ったくよ〜、これで五回目だぜ?何でそんな上の空なんだよ。」

ぶすっ、と如何にも不機嫌そうな顔になる。
…この顔はほんとに拗ねてる時の顔だ。

貴「ごめんって〜…最近色々あったからさ…」

快「…それは、俺には言えない事なのか?」

急に快斗が本気のトーンになる。

それだけで、風が冷たく感じる。

貴「……」

快「答えろよ、A。」

逃さない、とばかりに目を合わせてくる。

快斗の顔が近い。

…それだけで心臓が煩くなる。
きゅーって、苦しくなる。


…まるで、私の為に怒っているみたいで、勘違いしそう。

貴「…ごめん。言えないの。」

快「なんでだ。」

貴「それは…」

私はなんて答えていいかわからなかった。

柳原ちゃんの事を告げ口するなんて、したくない。
そんなずるい女になりたくない。

…じゃあ、なんて言ったら?

思わず、下を向いてしまう。

私がそう考えて、口に出せないでいると、快斗がこう言った。

快「俺には関係ねーってのかよ。」

貴「…っえ?」

ばっ、と顔をあげれば、目に入ったのは快斗の怒った顔だった。

快「知ってんだぞ、青子とか紅子、白馬には相談してんだろ?」

貴「!!」

…バレてたんだ。流石快斗…。

快「俺にだけ言えねえのは、なんでだよ。…嫌いになったからか?」

貴「違う!!そうじゃないの!」

快「じゃあなんだよ!!」

貴「それは…その…」

快「…どもるってことはそうなんだろ。はっきり言えよ!」

悔しそうな、怒りを噛み殺すような、そんな顔をして快斗はそういう。

カッとなって、怒鳴るように私は言う。

貴「好きだからだよ!!」

快「…はぁ?」

貴「快斗が、好きだから、困らせたくなかった!!」

私がそう言うと、暫く沈黙した。


快「…んだよ、それ」

貴「何って…」

快「俺の事を好き?…ありえねえよ」

快斗が、苦しそうにそう言った。

貴「なん…で…?」

快「…お前は、白馬が好きなんだろ?なのに、俺が好き?…意味わかんねえよ」

貴「…え?」

快「同情か?俺がお前の事をそういう意味で好きだって知って同情でもしたのかよ?」

なんで、そんな事言うの

快「そんな情け、いらねぇ。」

やめて、その先は言わないで

快「じゃあな、A」

そのにじゅーなな!!→←そのにじゅーご!



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ルナ(プロフ) - どうやったらこんな感動するストーリーが作れるんですか!?すごいですね!更新、頑張ってください!! (2020年11月15日 21時) (レス) id: 55c0655de9 (このIDを非表示/違反報告)
霊華 - 面白かったです!続きが気になります!更新頑張ってください応援してます (2019年8月19日 14時) (レス) id: 28703d16e4 (このIDを非表示/違反報告)
魔理沙 - 続きが気になります! 更新無理のない範囲で頑張ってくださいね! 応援してます 長々とすみません (2019年5月3日 7時) (レス) id: 28703d16e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Nameless0621 | 作成日時:2019年4月2日 14時

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