気づいたら囲まれてた。 (ページ7)

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美味しいハプニングページ7

カ「ジャミルの作った飯は美味いんだ！一口どうだ？」

「…貰っていいなら」

ジャ「カリム…お前は全く…はぁ」

既に苦労人の気配がプンプンするバイパー先輩。
カリム先輩はそれを気にする様子も無く、俺にほら！食え！と言わんばかりには一口大のおかずを押し付けてくる。
ちょ、押し強い。

ジャ「カリム！！」

カ「えー？ダメか？毒なんかついてないぞ？」

ジャ「いや…そうじゃなくて」

チラッと俺を見る。
…あ、なるほど。俺が不安要素か。
バイパー先輩には俺がイタチザメという事、毒を持つ生物では無いということを力説した。ただ人よりちょっと貪欲な食欲なだけですと言ったら若干引かれた。酷い。

カ「ほら、食え！」

「むぐぅっ！？」

ジャ「カリムっ！？」

カリム先輩に口に突っ込まれた、箸を。痛い。
途端にスパイスの香りがふんわりと香る。…結構美味しい、いや、めっちゃ美味い。あーこれ美味いな。
もぐもぐしてれば、二人がこっちを凝視してた。えっ怖、何。

カ「美味いか？美味いだろ？」

ジャ「……」

「…。…美味いっすね、これ。こんなん食えるカリム先輩が羨ましいです」

まあでも口に突っ込むのだけはやめてほしいですけど。そう思ったが口には出せなかった。カリム先輩がめちゃくちゃいい笑顔してるんだもん、言えねえよ。

カ「だろ～！ジャミルの料理の腕前はピカイチだからな！」

ジャ「…良ければこれも食べるか？」

そう言ってバイパー先輩は、弁当箱を差し出してきた。え、いいのか？これ先輩達の昼じゃ。
そう思ったがカリム先輩も特に何も言わず食べてるし…まあいいや貰お。

「うっま。さっきのと違うスパイス…？」

ジャ「！よくわかったな。」

「…バイパー先輩、いい嫁になりそうっすね」

ジャ「俺は男だ」

「けど息子さんいるっすよね…」

ジャ「君わりと悪ノリが好きなんだな」

あ、ノってくれない。しょんぼり。

その後、ご飯を食べて解散した。今度宴に来るようにと言われたのと、また遊ぼうと言われた。
…遊んでたか？