気づいたら囲まれてた。 (ページ32)

今日:4 hit、昨日:4 hit、合計:99,835 hit

全力疾走ゲットアウェイ！ 6 ページ32

？「あ、自己紹介がまだだったね。僕はエペル・フェルミエだよ。よろしくね」

「A・ビター。こっちの伸びてる奴はグリムだ。」

グリムはそうとう気分が悪いのか、俺の膝の上でぐったりとしている。
たまに「う～」とか「ふなぁ～」とか言ってるから生きてるぞ。安心してくれ。

ｴﾍﾟ「えと…Aクン、何でルークサンに追いかけられてたの？」

「…何か…あの人が…草むらから急に出てきて…観察させて欲しいとか言われて…嫌だって監督生んとこ行ったら、何か着いてきてて。恐怖を感じて逃げたら追いかけられた」

ｴﾍﾟ「ああ…ルークサン、逃げられると追いたくなるって言ってたから、逃げない方が良かったかもね…」

「納得。…助けてくれてありがとな。対価は今度払う」

ｴﾍﾟ「対価！？いらないよ、僕が勝手にした事だもん！」

「あー…そう？ならいいけど。」

それからフェルミエと話をしてた。
最初はお疲れ様、という労いの話から、段々ポムフィオーレ寮の話になって、フェルミエの苦労話を聞くようになった。

ｴﾍﾟ「好きな食べ物まで指定されてるんだぁ…」

「うわぁ…大変だな。俺だったらメニュー指定されるだけでキツイのに…無理だわ」

ｴﾍﾟ「メニュー指定？オクタヴィネルだよね、Aクン」

「ああ、モデルの代理やる事になった。ハント先輩に捕まったから」

ｴﾍﾟ「え、じゃ、じゃあヴィルサンが言ってた人って…君だったの！？」

何の話？
そう思って首を傾げれば、シェーンハイト先輩が俺の事を話していたらしい。憎たらしい人魚として…では無く、可愛い後輩だと言っていたらしい。嘘、嬉しいなぁ。あの人結構厳しいと思ってたのに。何処で好かれたんだろ。

ｴﾍﾟ「ヴィルサンは何でわーさ彼ば見習えって喋るんだびょん…」

「…？なんか言った？」

ｴﾍﾟ「見だ所、あんまり美容さ気使ってらようには見えねばって…」

「…フェルミエ？」

ｴﾍﾟ「あ、ごめん…何でもないんだ。」

ちょっと不服そうなフェルミエの顔を見て、俺は首を傾げるのだった。

ーーーー

エペル君の方言が何処のかわからないので、この作品では"津軽弁"で話してもらっています…
もし、この方言だよ！とわかる方がいればコメントを下さい…。