よくわからないが、及第点？ ページ32
「…憧れや理想と現実は違う。憧れるだけでなれるような夢なんか一つもない。
それでも、夢を追いかけてる彼奴を見て、その…なんていうか…」
うわぁ、こんなん聞かれると思ってなかったから、言葉に詰まってしまう。
なんて言ったらいいんだ…！？
俺が言葉に詰まっているからか、相澤先生は助け舟(のようなもの?)を出してくれた。
相「…そこまで人を惹きつけるヒーローに興味を持った、と？」
「…多分そうです」
相「さっきから自分の気持ちに多分だのなんだのつけすぎだ。
お前の気持ちはお前にしかわからないんだぞ。」
ぐぅの音もでないとはまさにこの事。正論の暴力だな。
…正直な話をすると俺自身、今どうしたいのかわからない。
だってここは二次元で、漫画の世界だ。現実味なんて感じられない。いつも通りの日常を過ごして、いつも通り生きている。
違いと言えば、幼馴染とか、個性がある事とか、
それ以外は何ら変わりない、前世と同じ普通の日々。
「…俺にしかわからないけど、俺にも分からない。」
喉元過ぎれば熱さを忘れるとはよく言ったもので、俺は襲われた時に感じた怖さも痛みも、今では思い出すことも少ない。
「これをきっかけに自分の夢は何か、どうなりたいのか。
自分と向き合えれば、と思いました。
…それがここを目ざす理由の一つ、かと…？」
随分と長くなってしまった。
…相澤先生、どう思ったんだろうか。
そーっと顔色を窺うように目を向けた。だが髪の毛でよく見えなかった。
相「曖昧でめちゃくちゃな文章。それでいて支離滅裂。
…結局何が言いたいんだか」
「うぐ…」
くっっそ、正論すぎてぐぅの音も出ない。
相「だが、悪くはない。」
「…え？」
悪くはないってどういう事だ？
そう聞くより早く、相澤先生がこっちを向いた。
相「試験会場についた。
今からお前には30分間、仮想敵を倒し続けてもらう。筆記試験は学校の成績で判断しているため特にない。
特別推薦枠に相応しい実力を持っているかどうかの試験になる。
更衣室は彼処だ、必要であれば使え。
悔いのないよう、全力でやってこい。」
そう言って相澤先生は踵を返してどこかへ行ってしまった。
…よくわからないが、試験は受けさせてはくれるようだ。
先生の仰る通り、全力で悔いのないように戦ってくるとしますか。
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本好き - 面白かったです！更新頑張って下さい。 (7月1日 14時) (
レス) id: 225623cf6e (このIDを非表示/違反報告)
わーいわい - かっちゃんがとっても可愛くて大好きです！これからも無理せず頑張ってください！ (2023年5月1日 20時) (レス) id: 925b8c8098 (このIDを非表示/違反報告)
. - toってなんのtoですか？ (2022年12月24日 2時) (レス) id: a26000a1fb (このIDを非表示/違反報告)
ゆずっきー(プロフ) - 続きは？！(('◉-◉’))ｸﾞﾜｯ (2022年1月26日 13時) (レス) @page22 id: 6aa4041669 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - すごく面白いです！！これからも頑張ってください！！！ (2022年1月4日 12時) (レス) id: 3ab9a2dc6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nameless0621 | 作成日時：2021年7月20日 19時
