教師パロ

教師パロ4 ページ4

｢上杉ーっ！来ないのかーっ！｣

若武は暇になったらしく生徒と一緒にサッカーをしている。

｢うるせーっ！｣

｢わかったぞ！お前久しぶりにサッカーするから俺に負けるのが怖いんだろ。｣

若武はニヤニヤしながら上杉君を若武劇場へ引きずり込もうとしている。

｢んだとっ俺がお前に負けるわけねーだろバカ武！いいぜやってやらぁ！｣

上杉君は若武劇場に気づかなかったらしく若武の元へ駆け出し、若武からボールを奪い取ろうとした。

しかし若武は一瞬の隙も見せず、上杉君を華麗に交し、ゴール前へドリブルして行った。

それを上杉君が負け時と追いかけて詰め寄る。

まるであの頃の2人を見ているようだった。

生徒たちは呆気に取られ、ただ呆然とグラウンドを駆け回る2人を見つめていた。

それが可笑しく、小塚君とクスクス笑った。

こんなに懐かしい気分になったのは何時ぶりだろうか。

グラウンドを眺めていた小塚君はふと思い出したように話しかけてきた。

｢アーヤは相変わらず幸せそうだね。あの頃のままだ。新しい生き甲斐が見つかったの？｣

小塚君に尋ねられ少し考えて答える。

｢うん、見つかったよ。私の新しい生き甲斐は生徒たちに生き甲斐を見つけさせること。生き甲斐があればどんなに辛いことや悲しいことがあっても乗り越えられる。それをわかって欲しいんだ。｣

｢アーヤらしいね。｣

小塚君はそう言ってクスッと笑いまたグラウンドを眺めた。


もう一度あの頃のように皆とはしゃげたらどんなにいいだろうか。


それはもう叶わないけれど、次の世代に生き甲斐がどれだけ大切でかけがえのないものなのかを伝えることはできる。


伝えていこう私たちの生き甲斐を

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