相談 【七瀬望】 ページ5
『お話、聞いてくれる?』
「うん、俺でいいなら何でも聞くよ」
そこからは辺りが暗くなるまで、ゆっくり話をしてくれた。
彼氏に浮気をされて喧嘩別れしたこと。
謝ったけど、結局駄目だったこと。
更には逆ギレしはじめて危うく殴られるところだった。など俺には分からないオトナの話だった。
「謝った…って、Aなんも悪くないじゃん…」
『あはは…謝らざるおえなかったの……あの人短気だし』
全然笑い事じゃない、無性に腹が立つ。
今すぐにでもその男のとこに乗り込んでやろうか……
第一浮気がありえない……どうして浮気するかなあ?
「俺には彼女いないから、根拠のあることは言えないけど……俺がAの彼氏だったら絶ッッッッ対浮気しない自信あるもん。A可愛いし」
『え、そ…そう?ありがとう……なんか照れるね』
「自信もって!めちゃくちゃ可愛いよ!ソウ先輩も言ってたから!」
恥ずかしそうにはにかむAの顔を見て俺も少し気持ちが落ち着いた。
やっぱり女の子の笑顔って最高だな…と再確認した。
『全部喋ったら元気出てきたかも……!お腹減ったー!!』
「おー!いつものA!」
『そろそろ帰ろうかな……』
バッと立ち上がって笑顔で話し合う。
良かった、話してスッキリして元気になってくれた……。おれでも役に立てた…
『望、パーカー返すよ』
「あー!いや!冷えてきたし着てなよ……なんなら送ってくし!」
『それは悪い……から、パーカーだけ借りてくね?実はちょっと寒くて…』
ちょっと大きいパーカーを緩く羽織るA……
正直写真撮りたいくらい似合ってる。
まぁ、撮ったら怒られると思うし、空に強請られるから撮らないけど……代わりに脳に焼き付けておこう。記憶記憶!
「じゃあ、返すの明日でも明後日でもいいから!」
『うん、ありがとう。望』
「また、ね」
2人して大きく手を振りながら帰路へ着く。
洗濯されて返ってくるのかな。
だとしたら、Aの匂いに包まれた状態で返って……って俺なんか気持ち悪いかも。
もう一生返されなくてもいいなあ、またあの姿見れるなら。
「ありがとう、かぁ…」
なんか胸がポカポカする。寒いはずなのに全然寒くないな……
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望が恋してると気づくのはもうちょっと先のお話です。なんてね
DMでネタ貰ったので。失恋して泣いてる女の子可愛いよね的な……
望、彼女欲しい言う割に本当に好きな人出来ると全く気が付かなさそう……
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作者名:ななせ | 作成日時:2019年2月26日 7時