【まふまふ】独り占め。Season2【歌い手】 (ページ3)

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独占欲 41 ページ3

出入りする度に店内に鳴り響く入店音。

ガヤガヤと楽しそうに家族で食事をする人たちもいれば、机の上に大っぴらに広げられたプリントを解く勉強熱心な人たちもいる。

そんな中私は一番端のソファ席に腰をかけながら、一人で食べきれるサイズのいちごパフェを口にしていた。ちらりと店内の壁に飾られている時計を見ればあと5分で集合時間。

あの後、一旦家に戻ってからこのファミレスに19時30分に集合しよう。そう話して私は今その時間15分前からこの机についている。

なんせ私の家でお泊まりすることになって、気を使ってか2人が私の家の近くのこのファミレスを集合場所にしてくれたからなのだ。そのためか、他にやることもなくて少し早いとは思ったけどここに来てしまった。

運ばれてきてから時間が経ってドロリと溶けたソフトクリームをスプーンに乗せてペロッとひと舐めする。少しぬるくなったそれはいつもより甘く感じた。

「…早くない？」

『あ！やっと来た！』

パフェの容器がそこを見せ始めた頃、突然上から注がれた声に反射的に顔を上げると、不思議そうに私を見つめる翔太の姿があった。

『暇だったから早めに来ちゃった』

「それなら連絡してくれればもっと早く来たのに」

そんな事をいう翔太に、あー、そんな手もあったか。なんて呑気な考えをする。でも、私は私でいちごパフェを食べれたからこれはこれでいいよね。と自己完結をしていると数分遅れてやってきた奏がお店に入ってきたのが見えた。